介護事業者の母体が中小企業の場合、悩みとして抱えていることが多いのは人材のことです。
介護事業の経営者の悩みのうち、多いのは人材不足や育成など、人を雇用する上での問題といえますが、なぜ解消できないのでしょう。
そこで、中小の介護事業所が抱えがちな人材不足の背景や、その解決方法について解説していきます。
働いていた従業員が辞めてしまうのは、介護事業所に何らかの不満があるからです。
その理由が、一般的に受け入れがたい内容だった場合、ブラックな介護事業所と思われている可能性があります。
その内容がインターネットやSNSで広がってしまうと、口コミの影響でたちまち事業にも悪影響を及ぼすことになりかねません。
ブラックと思われる要因はないか、対応を怠らずに目指した事業所を作っていくことが必要です。
従業員は誰でも多かれ少なれ不満はあるでしょう。
介護業界の場合、スタッフ同士の人間関係だけでなく、利用者との信頼関係も重要になります。
給与や将来的な展望などで不満を抱えるケースも少なくありませんが、どのスタッフがどの程度の不満を抱えているのか、ある程度把握しておくことは必要です。
従業員のほとんどが強い不満を抱いていると、何かをきっかけにして爆発し、集団で人が辞めてしまうといった問題も起きて石間升。
事業所の存続が不可能になる場合もあるため、その点は留意しておいてください。
介護職の有効求人倍率は4~6倍といわれるほどの高さであり、一人の求職者に4~6社が奪い合いをしている状態です。
そのため他社と比較してよい条件でなければ、募集を出しても人は集まりません。
魅力ある事業所を作り、退職者を出さない、応募者が集まる体制を作ることが必要です。
人材不足を解消するためにも、経営者の思いを従業員に理解してもらうことが必要といえます。
経営者が思い描く介護への思いや、事業所のあり方を従業員に伝えていれば、仮にリーダなどが勝手な行動をしていた場合でもその情報が上がってきやすくなるからです。
風通しの良い事業所であることが必要であり、何かあればいつでも報告してもらえることが理想といえます。
従業員が積極的に声を出しやすいような仕組みを作ることや、定期的に現場を訪問して直接会話や面談をするといったことも行いましょう。