ユニット型では、少人数の利用者で構成するユニットごとに共用スペースを設け、利用者それぞれは個室が与えられます。
特別養護老人ホーム(特養)の構造の1つであり、介護手法のユニットケアを取り入れた居室タイプといえます。
利用者それぞれが個性を活かした生活を送りやすいことや、2002年からは補助金制度もスタートしたため、新設の特別養護老人ホームのほとんどはユニット型です。
そこで、ユニット型について、介護施設で増えている理由やメリット・デメリットを紹介します。
「ユニット型」とは、少人数の利用者で構成するユニットケアを取り入れた居室タイプです。
共用リビングなどを中心に、利用者それぞれの個室が用意されます。
トイレや洗面所などは個室にあり、壁で区切られた完全独立タイプの部屋が多いものの、部屋の間に隙間がある準個室の場合もあるようです。
ユニット型が増えている理由は、プライバシーを保護して利用者ごとに合ったケアを行えることや、感染症への対応や家族の面会が可能であるからといえます。
ユニット型のメリットは、施設の職員との信頼関係が築きやすいことや、家族の面会がしやすいことです。
10人以下の少人数のグループを1つの単位(ユニット)で区分けし、ユニットごとに専属スタッフが配置されます。
専属スタッフが固定されるため、信頼関係を築きやすく、利用者の体調変化など異変にも気がつきやすくなるでしょう。
いつも同じ専属スタッフが担当してくれるという安心感も、利用者にとってのメリットです。
自宅で使っていた家具などを持ち込んでプライベート空間を確保できるため、自宅でいる雰囲気で過ごしやすいこともメリットといえます。
ユニット型のデメリットは、個室のため賃料が高めに設定されることや、光熱費などがやや割高になることです。
高齢者は収入が限られるため、割高な費用がかかることはデメリットになります。
少人数での生活を送ることは、過ごしやすさを感じる方もいる一方で、わずらわしさを感じる恐れもあるといえます。
利用者同士のいざこざやトラブルが起これば、居心地が悪く退去したくなる恐れもあり、孤立感を抱くことやストレスを溜めることにもなりかねません。
プライバシーを守る環境に置かれることはメリットがある反面で、寂しさや孤独感を感じる場面が増える恐れもあるでしょう。