家族の介護において、どのくらいのお金がかかるのか、介護サービスを利用する上で発生する費用について、理解しておくことが必要です。
介護費用を前もって把握しておけば、お金がないため介護できなくなるリスクは避けることができます。
単に介護費用の高さだけを考えず、以下のポイントを重視した介護サービス利用の検討が必要です。
・民間の介護保険も利用する
・要介護者の貯蓄や年金も活用する
・コストを重視しすぎない
ただ、できるだけ毎月発生する介護費用は、少なく抑えられることが望ましいといえます。
そこで、介護費用の節約方法について、かかる費用を抑えるコツを簡単に紹介します。
介護サービスは、ケアマネジャーの情報収集をもとに作成されたケアプランに沿って提供します。
ケアプラン作成の際に、かかる費用をどのくらいまでに抑えたいのか、明確に伝えておくとようでしょう。
介護保険が適用されるサービスと、適用外のサービスでは、かかる費用も異なります。
そのため、介護保険の適用されるサービスや施設を利用することを前提に、助成や減免制度で費用を軽減することを検討しましょう。
具体的には、一定額を超えた部分については、超過分の払い戻しが受けられる高額介護サービス費制度や、低所得者の居住費と食費の負担軽減が可能となる特定入所者介護サービス費などの利用が挙げられます。
また、民間の介護サービスを利用する場合でも、入居の際に一時金が発生しない施設を選べば、かかる費用を抑えることができます。
さらに、介護施設の月額利用料には家賃も含まれるため、都心部ではなく地方の施設を利用すれば、利用料を低めに抑えられる可能性はあります。
世帯分離とは、住民票に登録されている1つの世帯を複数に分けることです。
たとえば親世帯と一緒になっていた所得が、世帯分離により分かれます。
1つの世帯の所得が少なくなれば、介護費用の負担が難しいと判断されやすくなり、支払う金額も抑えられるでしょう。
なお、具体的な世帯分離のメリットは以下のとおりです。
・高額介護サービス費において自己負担上限額が下がる
・国民健康保険料の負担が下がる
ただし、同一世帯だったことで介護サービス費を合算できていたのに、分離したことでできなくなる恐れもあるため、メリットとデメリットを踏まえた上での検討が必要です。