介護施設全体の半分近くを占めるのが、利用者同士が共同で使用する共有スペースです。利用者個人の部屋や専有のスペースとは違い、多くの方たちが集い交流を持つ場所なので、介護施設でも共有スペースをより充実した環境にするため様々な思考や工夫を凝らしています。
そこで、介護施設で生活することが楽しくなるような共有スペースにするために、どのような工夫を行えばよいのか、多彩な機能や充実した空間づくりを行うためにも考えてみましょう。
介護施設の種類にもよりますが、個人の居宅スペース以外にも、利用者同士で食事をとる食堂や、テレビを見るリビング、浴室などの共有スペースがあります。
他にも健康維持・回復のためにリハビリ施設を併設していたり、フィットネスエリアを設けてウォーキングマシーンやプールでウォーキングを可能としていたりなど、身体に負担をかけることなく日常の運動不足解消を可能とする施設を備えていることもあるようです。
また、利用者の趣味活動を充実させるために、多目的ホールを充実させてサークル活動を活発に行うことができるようにしていることもあります。囲碁・将棋・茶道・華道など趣味を楽しむことができる場所として、利用者が様々な趣味活動を十分に楽しむことができるようにしていることもあります。
他にも利用者が趣味を楽しむことができる場所として、ガーデニングスペースやシアタールーム、カラオケルームといった設備やスペースを設けていることもあるようです。
屋上に南向きの庭園を設け、外出しなくても太陽の光や風を感じることができるスペースとしている介護施設もあります。植栽にも趣向を凝らして、たとえば都心の介護施設でも日常から自然の恵みを感じとることができることがメリットですし、季節毎に催し物を行う場所として利用するなど緑に常に触れることができるふれあいの場として利用できるようです。
他にもラウンジやバーなどを設けたり喫茶店や理美容室を設けていたりといった介護施設もあります。
介護施設に入所する利用者がどのようなサービスを求めているかはそれぞれ異なります。
多種多様な共有スペースを設けているからよいわけではなく、ニーズと共有スペースの種類や備えている設備が合致していることが望ましいのです。
また、共有スペースを充実させればその分、利用者が負担することになる利用料にも影響することになるため、本当に必要とされているサービスを提供するように検討しましょう。