
介護福祉事業は、人材不足が深刻化しているため、求人による確保が急務です。
求人は介護福祉事業の経営の成否を分ける最重要課題であるため、担い手の確保は困難を極めています。
超高齢社会の進展に伴って、介護サービスの需要は増しているものの、支える人材がいなければサービスは提供できません。
そこで、介護福祉事業と求人を巡る現状について、難航する理由や人材確保に向けた取り組みを解説します。
介護福祉事業の有効求人倍率は、すべての産業平均を大きく上回る圧倒的な売り手市場です。
地域によっては、4倍から15倍まで達するほどの勢いといえますが、一人の求職者に対して複数社が争奪戦を繰り広げる競争激化の状態といえます。
特に深刻なのが訪問介護ヘルパー不足であり、有効求人倍率15倍超のエリアもめずらしくありません。
人手不足の慢性化で、施設入所を希望する待機者の増加やサービス提供縮小を招くこととなり、地域福祉維持を脅かす深刻な社会問題になっています。
介護求人が難航する理由として、主に以下の3つが挙げられます。
・賃金水準が低い…公定価格制度(介護報酬)の下で運営されているため、賃金を急激に引き上げることなどできない
・激務のイメージが強い…きつい・汚い・危険の3Kのイメージに加えて、給料の安さや休暇の取りにくさなどのネガティブイメージが強い
・心身の負担が大きい…利用者への身体的なケアで腰痛になることや、対人援助によるメンタルヘルス不調などの心身の負担が大きい
介護求人が難航する逆風の中で、多くの介護福祉事業所では従来の求人媒体のみに頼らない戦略を検討しています。
たとえば、国の介護職員処遇改善加算などは積極取得し、月額賃金やキャリアパスに応じた昇給制度などのアピールを行うなどです。
また、現場には見守りセンサーや移乗支援ロボット、タブレットを使った介護記録の自動化などを導入することで、現場スタッフの負担も軽減する取り組みを進めています。
週休3日制や短時間勤務などの多様な働き方の導入など、育児や介護とも両立して働きやすい体制を整備し、潜在介護人材の掘り起こしなども取り組みの1つです。
介護福祉事業では、理念や人間関係の良好さなどの見えない価値を伝えることも、選ばれる事業所になる上で必要です。
SNSなどを活用して、現場の雰囲気や既存職員などを紹介し、安心して仕事ができる職場であることを理解してもらうとよいでしょう。