
介護福祉事業の施設経営において、居室数(ベッド数)は事業の成否を左右する要素といえます。
建築投資・経営収支・人員配置に至るまで、居室数が多すぎれば空室リスクや採用難へ直結する問題に発展する恐れがあり、少なすぎれば赤字を招くとも考えられます。
そこで、介護福祉事業の居室数の関係について、人員配置基準や決め方を解説します。
介護福祉事業の居室数は、毎月得ることのできる売上を決定づける基礎となります。
居室数は財務基盤の安定性に直結するといえますが、総居室数が多いほど退去が発生したときのマイナス影響を抑制できます。
また、居室数が増えるほど管理部門の人件費や、食事提供や選択などにかかる共通コストを1室あたりで削減しやすくなります。
事業所の土地取得や建物の建築費などの初期投資の回収において必要な居室数や年数のシミュレーションを行い、計画を立てることも必要です。
介護福祉事業の居室数に対する人員の配置は、介護保険法などで厳格に決まっています。
入居者数(居室数×稼働率)に対して、介護職員や看護職員を3対1などの配置基準で確保しなければなりません。
ケアマネジャーや管理者は、入居者100人あたり1人など、施設規模に応じて設置人数も変わります。
夜勤帯においても、居室数の規模に応じて夜間に配置しなければならない最低限の職員数は増減します。
適切な居室数は、地域の人口動態や経営資金を綿密に分析しつつ、過不足のない規模を導き出すことが必要です。
近隣の競合施設の空室状況や、地域の要介護認定者の推移から、ターゲットとなる高齢者の割合を調査しましょう。
アットホームな個別ケアを目指すか、大型リゾート型を目指すかによっても居室数は変わります。
施設規模や需要の変動に合わせて居室数を増減できるように、将来的な増築やバリアフリー改修の余地なども踏まえた検討が望ましいでしょう。
介護福祉事業のDX化を進めることで、居室数が多くても少人数の職員による安全な管理が可能となります。
インカムやスマホを活用すれば、広い施設内でも職員同士がリアルタイムで連携できるため、適切な夜勤の職員数を設定できます。
過去の退院データをAIに分析させることで、空室の予測と空室期間を最小限に抑えるマーケティングなども可能となります。