介護施設でもボランティアが活躍していることはめずらしいことではなく、高齢化が進む日本では興味を持つ方も増え、介護事業者にとっても喜ばしいことでしょう。
ただ、介護施設のボランティアとは具体的にどのような活動をするのか、よくわからないという方もいるようです。
そこで、老人ホームや施設で活動するボランティアのその内容などをご紹介します。
老人ホームや介護施設で行われているボランティア活動は、地域社会との交流とサービスの質向上などを目的としたものです。
介護施設で生活する利用者は、閉塞された空間で毎日過ごしがちといえますが、ボランティアなど外部の人が関わることによって新鮮な空気が良い刺激となります。
介護スタッフにとっても忙しい業務を補助してもらえることで負担を軽減できますし、何よりも利用者に対する介護サービスの質を向上させることが可能となるため、快適に過ごしてもらいやすくなります。
介護施設で行われているボランティア活動は、身体介護ではなく利用者の生活を豊かにすることを目的としており、たとえば次のようなことが挙げられます。
傾聴(お話し相手)・囲碁や将棋の相手・本や新聞などの朗読・散歩などが該当します。
歌や楽器の演奏・演芸・マジックショー・フラワーアレンジメント・ネイルや美容・編み物・手芸・工作・折り紙・書道・絵手紙などをレクレーションの中で行うことが多いといえます。
お茶入れや食事の配膳・施設や室内の清掃・シーツ交換・備品の補充・花壇や庭の手入れ・利用者が入浴した後のドライヤーかけなどが該当します。
介護施設がボランティアに来てもらうことで、利用者は趣味・特技を活かした活動が可能となり、ボランティア自体も人生経験を積むことができます。
よい話し相手ができてちょっとした気分転換になるでしょうし、それが刺激になれば介護予防・認知症予防に役立ち生活の質を向上させることにもつながります。
介護事業者としても、地域に開かれた施設として周知してもらうことができ、閉鎖された空間というイメージをぬぐうこともできるでしょう。
介護スタッフの仕事量を軽減させ余裕を持って業務を担当してもらうことができるのもメリットです。
特に介護施設でボランティアに参加してもらうために経験や資格などは必要ありません。
NPO法人など以外にも、学生・社会人・地元の主婦・元気な高齢者など様々な世代や個人の方が参加しています。
元気な高齢者がボランティア活動を行うことで、参加した本人の生き甲斐にもつながり、介護予防になっているケースも少なくないようです。