介護の現場は、慢性的な人手不足に悩まされていることもあり、限られた人員で現場を回していることもめずらしくありません。
介護スタッフ一人が抱える仕事量も多く、残業なども発生しやすいイメージが強いですが、実際はどうなのか考察していきます。
求人情報を見ると発生する可能性のある残業時間が記載されていますが、介護職の求人情報には正社員で月10時間以内または月20時間以内というケースが多くあります。
口コミなどを確認すると、実際には一部の介護施設にはサービス残業があると書き込まれているケースもあるようです。
介護現場は、利用者のケア以外にも様々な業務が発生しますが、慢性的な人手不足による仕事の量の増加以外にも、様々な要因で残業が増えてしまいがちです。
残業を増やす背景として挙げられるのは、主に次の5つと考えられるでしょう。
・イベントやレクリエーションの準備
・新型コロナやインフルエンザなど感染症の流行
・介護記録を作成する業務の負担
・利用者の急変または事故
・研修・ミーティングの実施
それぞれどのようなことが関係しているか説明していきます。
定期的に、季節に合ったイベントを開催することや、趣味活動などに生かすことができるレクリエーションなど、いずれも開催するための準備が必要です。
イベントなどが重なる時期になると、企画や準備だけでなく、開催後の跡片付けなどで仕事が増えてしまいます。
新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどの流行で利用者が感染し、通院や感染対策で時間を取られることもあります。
また、介護スタッフや家族が感染してしまったスタッフに代わって出勤することが必要になり、残業が増えてしまうこともあるようです。
通常の業務を行いながら介護記録を作成することも必要ですが、詳細に記録することは困難なケースもあるため、一旦その場でメモを取り後で入力することが必要になると手間や時間がかかります。
利用者の急変や事故などがあれば、病院への付き添いや家族や関係機関への報告に時間がかかります。
診察後も記録や報告書を作成し、申し送りするための時間もかかるため、通常業務の時間を過ぎてしまうこととなるでしょう。
通常の就業時間にミーティングや研修など実施する場合はよいですが、時間内の開催が難しいときは業務時間外に行うこととなり、残業が発生します。