介護現場の介護職は、人手不足が慢性化している状態です。
スタッフの高齢化も進んでいるため、若い世代の介護職を増やすことは急務といえるでしょう。
ただ、未経験者の採用においては、現場経験の長いベテランスタッフがしっかりと教育を行い、現場で戦力として働いてもらえる環境をつくることも必要です。
そこで、介護職の人材育成について、人材不足問題や育成方法を簡単に紹介していきます。
介護現場で働く介護職の人材不足は深刻化しており、労働環境を整備して職員が働きやすい場を作ることが必要です。
介護の仕事は、「きつい・汚い・危険」を意味する「3K」のイメージが強いといえます。
若い世代の入職者が増えない要因ともいえるため、体験型や参加型のイベントを開催して現場の魅力など知ってもらいましょう。
また、若い世代の働き手だけに目を向けるのではなく、子育てなどを理由に離職した方や、リタイア後に仕事を探している元気な高齢層にも目を向けることで、採用の幅を広げることができます。
介護現場の介護職の人材育成は、次の問題により進みにくいと考えられます。
・人手不足で人材育成まで手がまわらない状態である
・場当たりな指導となり適切な教育か判断がつかない
・指導する人材が育っていない状態である
現場で十分に人材教育できない環境にあるのなら、まずは研修など活用することが望ましいでしょう。
方法としては、次の3つが挙げられます。
・メンター制度
・OJT研修
・オンライン研修・勉強会
それぞれ説明します。
「メンター制度」とは、経験豊富で専門知識の高い社員がメンターとなり、スタッフに個別対応で育成する制度です。
先輩社員が後輩社員に行う個別支援活動で、仕事の悩みを相談できる先輩がいるといった安心感の中、仕事ができます。
若手や新人社員だけでは解決できないことも、先輩スタッフに相談できるため、不安解消にもつながりやすくなるでしょう。
スタッフ同士のコミュニケーション活性化につながり、思いやりながら働く関係を構築できます。
「OJT研修」とは、新入社員や新任者に現場の実践を通じ、必要なスキルや知識を習得させる研修です。
現場で業務を体験しつつ学ぶことができるため、自分に合う内容やペースでスキルを高めることができます。
指導する側も通常業務を行いながら教育できるため、職場の雰囲気や連帯感醸成にも役立ちます。