介護現場で働きたいと考える方の中には、選考前後でまずは職場見学を行うケースが多いといえます。
これは、介護職に入職したいものの、実際に働いたときに勤務形態が合わない、または精神的負担が重いといった状況を防ぐためです。
入職したからには長く勤めたいと考える方にとって、介護事業所の職場見学は欠かせないといえるでしょう。
介護事業所側も、入職を希望する方の中から戦力として働く人材を確保したいと考えるものでしょうが、焦りは禁物です。
そこで、介護現場で働きたい方が、職場見学で何を確認し重視しているのか、簡単に紹介していきます。
介護施設の職場見学で、求職者が確認・重視するのは、働いているスタッフの人数や担当している業務でしょう。
1つのフロアに何人のスタッフが配置され、それぞれが何の仕事を行っているのか、多くの仕事を抱えていないか確認しています。
なぜなら人員の少ない施設に就職してしまうと、抱える業務も多くなり、身体的・精神的な負担が重くなるからです。
また、夜勤がある施設なら、夜勤の人員や頻度なども確認することになるでしょう。
さらにフロアを移動する際の動線なども確認していることが多いといえます。
車椅子利用の方が移動するとき、動線がスムーズなのか、妨げになるものが放置されている杜撰な施設ではないかなど確認しています。
介護職の経験が長い方などは、離職理由が人間関係であることもめずらしくありません。
介護の仕事は好きですでに即戦力として活躍できるスキルはあっても、スタッフ同士や利用者との関係がうまくいかずに、退職を決めたというケースも多く見られます。
その場合、事前に就職を希望する介護施設の職場見学を行っておくことで、実際に働いたけれどスタッフの雰囲気が合わない問題や、勤務形態が希望に沿わないなどのトラブルを防ぐことができます。
介護現場は人手が足りていないため、少しでも多くの優秀な人材を早く、多く確保したいと考えてしまいがちです。
しかし、職場見学に訪れた求職者が、実際に施設を見てどのように感じたのかは本人にしかわかりません。
まだこの施設で働きたいといった決意ができていない状態で、勝手に採用の話を進めてしまうと気持ちが追いつかず、逃げ腰になる恐れもあります。
その場の流れで入職しても、合わないと感じればすぐに辞めてしまうため、無理に話を押し通さないことが大切です。