働き方の改善とは働き方改革のことであり、労働環境の質と生産性を向上することを目指して、就労環境などの改善に向けた取り組みです。
たとえば長時間労働の是正や柔軟な働き方の推進、女性労働者の雇用促進などに対する取り組みといえますが、他にもテレワーク推進や育児・介護休業制度を充実させること、さらに正規と非正規の格差を是正することなどが挙げられます。
そこで、働き方の改善について、福祉事業者に求められる理由や方法を簡単に紹介します。
働き方改革は人口減少に伴う労働力不足の解消に向けた取り組みといえますが、日本の人口減少は進んでいるため、このままでは日本経済の低迷や国力低下は免れません。
そのため現場の働き方を改善し、人の定着率を高め、現場の労働力不足を解消することが求められています。
働き方を改善する方法として、たとえば以下の3つを導入することが挙げられます。
・フレックスタイム制
・リモートワーク
・同一労働同一賃金
それぞれ説明します。
「フレックスタイム制」とは、労働者に始業時間と就業時間を労使協定の範囲で決めてもらう働き方であり、労働基準監督署に届出すれば導入できます。
1か月の労働時間を守れば、出社と退社の時間を自由に決めることが可能です。
ただし必ず出勤するコアタイムという時間が設けられていることは注意してください。
通勤で電車が混む時間をさけて出社することや、ライフスタイルに合わせた退社が可能となるため、労働者にとってはメリットの大きい働き方といえます。
「リモートワーク」とは、仕事場に行かずに別の場所で業務を行う働き方です。
自宅やカフェなどインターネットのつながる環境で、パソコンやタブレットなどのツールを使ってアクセスし仕事をします。
遠方に住んでいる人や家庭の事情で通勤できない方でも仕事ができることがメリットですが、すべての業務で対応できるわけではなく、特に福祉事業ではリモートワークで対応できない業務のほうが多いといえます。
「同一労働同一賃金」とは、正規雇用と非正規雇用に関係なく、同一の仕事で同一の賃金を支給する考え方です。
不合理な待遇差の解消を図ることであり、パートタイム労働者や派遣社員などのモチベーション向上につながります。
事業者も、正社員と同等の働きをする人材を確保することにつながります。