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離職率ダウンを目指す方法とは?介護職の離職率が低下傾向にある理由を紹介

2025.02.14
分類:総務

悩ましいのは、親の介護と仕事との両立です。

 気力・体力、その両方がもたなければ介護離職を選ぶ方もいます。

 離職率ダウンを目指すことが必要ですが、実は介護職員の離職率は、2019年の16.0%から少しずつ低下傾向にあるといわれています。

 そこで、離職率ダウンを目指す方法や、なぜ介護職員の離職率は低下したのか、その理由を紹介します。

介護職員の離職率の傾向

 介護職員の離職率は、以前よりは改善されているようです。

 2019年は16.0%だった離職率が、202310月時点では13.6%になり、2022年の全産業の離職率15.0%を下回っています。

介護職の離職率が低下している要因としては、以下が関係していると考えられるでしょう。

・国の処遇改善の施策の影響

・事業所・施設による人材定着に向けた取り組みが進んでいる

・介護職員の賃金が上がっている

 

介護職の離職率が高い理由

 介護の離職率は低下傾向にあるとはいえ、まだまだ高いといえます。

 介護職の離職率が高い理由として、人間関係の問題やライフステージの変化、経営方針への不満などが挙げられます。

 仕事内容に給与が見合っていないなど、介護職の現状には様々な課題があるといえます。

 また、勤務先の両立支援制度の問題や、介護休業などを取得しづらい雰囲気であることも、理由として挙げられています。

  

介護離職による精神的なダメージ

 介護離職したものの、期待していた状況と異なるなど、精神的なダメージを負う場合もあります。

 離職者が精神面・肉体面・経済面のそれぞれで負担が増えたと感じるケースは少なくありません。

 子が親の介護をする時期は50歳代以降が多く、賃金がピークの頃であると同時に、子育ても一段落して老後に備えるお金を作る大切な時期です。

 介護離職した場合でも、親が生きていれば、親の年金と貯蓄で生活できます

 しかし親が亡くなれば年金もなくなり、親の残した預貯金が底をつく前に復職したくても、復職できる可能性は極めて低く貧困になるケースもめずらしくありません。

  

介護職の離職率を低下させる取り組み

 介護離職に限らず、介護職の離職率を低下させる取り組みとしては、以下が挙げられます。

 ・職場の人間関係を改善する

・定期的なミーティングや意見交換会を行う

・経験豊富な職員でメンター制度を導入する

・職場外で交流イベントやレクリエーションを開催する

 また、介護離職の回避の方法として、以下が挙げられます。

 ・職場に家族の介護を行っていることを伝えて就労条件の改善や理解を求める

・仕事と介護の両立支援制度を利用する

・介護をアウトソーシングする費用を準備する

・介護の相談窓口を複数持つ