
介護福祉事業の休業には、現場で働くスタッフを守るための制度と、事業所都合による休業があります。
24時間365日で対応が求められる事業であるものの、人手不足の深刻化や社会情勢の変化で、休業の重みは増しています。
人手が足らない中でも、現場のスタッフが安心して休める職場環境づくりと、サービスを止めない継続性の確保が急務です。
そこで、介護福祉事業の休業について、種類や必要とされる仕組みを解説します。
介護福祉事業で働く介護従事者にも、親の介護や子育てをしながら仕事をしているケースは見られます。
この場合、活用しやすいのが介護休業制度です。
介護休業制度は、家族の介護で通算93日(最大3回まで分割可能)まで休業できる制度です。
介護現場の介護従事者が、家族の介護のために離職する介護離職を防ぐための制度ともいえます。
介護現場における育児休業とは、育児・介護休業法に基づいて、介護従事者が子を養育するために、原則、子が1歳になるまでの間に休業を取得できる制度です。
また、女性スタッフが多い介護現場では、子育て中の方も少なくありません。
育休の取得しやすさが定着率に影響することや、男性の育休取得も推進されているため、より、育児休業を取得するケースも増えると考えられます。
介護現場での仕事により、腰痛などの身体的故障やメンタルヘルスの不調などで休業するケースも見られます。
腰痛の主な原因は、移乗介助による無理な姿勢などといわれていますが、長期休業を余儀なくされることもあります。
職業病ともいえる腰痛による休業を防ぐためには、リフトやロボットを導入したノーリフティングケアへ転換することも必要です。
経営上の理由や災害などの不可抗力による介護事業所側の都合による休業もあります。
たとえば、基準を満たす人員確保ができずに、事業を一時休止するケースによる休業などです。
地震や水害などの自然災害でも事業継続が難しくなる恐れはあるため、業務継続計画策定が現在ではすべての事業所に義務づけられています。
介護現場のスタッフが、休みやすい仕組みをつくることが、定着率向上につながります。
適切に休業できる仕組みと、組織がサービスを継続できる体力のどちらも必要です。
近隣の事業所同士がバックアップし合える地域連携体制を構築することも、誰もが安心して働いて必要に応じて休むことのできる職種へと進化させることの一歩となるでしょう。