介護施設で人を雇用しても、すぐに退職してしまうなど定着率の悪さに悩んでいる事業者も少なくありません。
介護スタッフが定着するためにはよい職場環境を作ることが必要ですが、改善するためにはどこを見直すべきなのでしょう。
介護施設で新たに介護スタッフを雇用しても、すぐに辞めてしまうなど職員の定着の悪さが目立つ事業所もあります。
その際には職場環境を改善させることが必要ですが、まず見直しが必要なのは設備などの部分だと考えがちです。
談話室や休憩室、利用者を移乗させるときの機器、スタッフが子どもを預けることができる託児施設など、設備など充実させれば働きやすい職場環境になるのではと想像してしまうものでしょう。
確かに利用者の移乗介助をサポートする機器があれば、介護スタッフが腰痛になってしまうことを防ぐことはできます。しかし機器を導入すれば定着率が上がるわけではありません。
腰痛が発生してしまうのは身体的に作業による負荷も原因ではありますが、他にも疲労がたまっていたり寝不足になっていたりなど、生活習慣も関係します。
そのため勤務体制を見直すことなども同時に整備していくことが必要です。
介護スタッフが働きやすい職場こそが優れた職場環境であるといえますが、ではどうすれば働きやすいと感じてもらえるのでしょう。
働きやすいと感じるには、介護スタッフがしたい仕事や業務を行う上での感覚の間と、実際に担う仕事や感覚との間にズレが少ないことが必要です。
職員の能力を評価し、本来その介護スタッフが希望している部署ではなく別の部署に配置させることもあるでしょう。
しかしそれによって職員の意向と現実にズレが生まれれば、そのズレを埋めるサポートがないことで離職率を高めてしまう可能性があります。
事業所も人材配置において、職員の仕事に対するビジョンや意向を確認し、その考えや思いを崩さないような配慮が必要といえるでしょう。
介護現場で働こうと夢や希望を抱き、就職した介護スタッフのモチベーションや意思と、業務負担とのバランスを取ることが職場環境整備には欠かせません。
ビジョンとのズレを最小限に抑え、モチベーションを維持しつつ今後も能力を高めていきたいと思える働きやすい職場づくりを目指していきましょう。