介護施設でも、4月から新入社員を迎えるにあたり、新人向けの研修を行う準備を行っているところもあるでしょう。
新人向けの研修では、介護施設で働く上で重要なポイントをおさえてもらい、現場で働きながら知識や技術を身につけてもらうための前段階として実施されます。
新入社員に対する新人研修は、施設ですでに働いている先輩スタッフや上司が講師となり行うものと、外部からプロの講師を招き行うものがあります。
研修として行われる内容は、主に次のようなことを中心としたものです。
介護現場で仕事を始める前に、介護職員として働く上での心構えや、施設の理念・方針などを学んでもらいます。
現場での指示の受け方や報告方法、正しい敬語の使い方など、基本的なビジネスマナーを学んでもらいます。また、身だしなみや急に仕事を休まなければならなくなったときの連絡方法など、介護施設独自のルールなども伝えておくことが必要です。
利用者の尊厳を守る話し方や、会話する上での話の聞き方など、介護スタッフに求められる接遇マナーを学んでもらいます。
接遇マナーをしっかりと身につけてもらうことで、利用者やその家族、近隣住民との関係も良好になり、介護施設そのものの評判も高まります。
介護施設には多くの高齢者が利用者として集まっているため、転倒や誤嚥といったリスクが常に潜んでいる状況です。
特にリスクの高い業務やタイミング、状況などを事前に伝え、どのように対応や報告するべきかリスクマネジメントの基礎を学んでもらいます。
介護技術を深めてもらうため、演習を交えながら食事・排せつ・入浴・移乗・車椅子など様々な身体介助のポイントやリスクを学んでもらいます。
利用者だけでなく、介護スタッフの体にも負担がかかる介助方法は、腰を痛める原因となったり事故を起こしたりと様々なリスクにつながります。
また、認知症の方が多く利用する施設であれば、認知症への対応方法もしっかりと学んでもらうことが必要です。
いずれもマニュアルやテキストを使いながら研修を進めていくことになるでしょう。介護の楽しさにふれながら、モチベーションをあげ成長してもらえるように、適切な研修と指導を行うことが大切です。