介護事業者が採用する介護福祉士の多くは女性というイメージですが、女性採用に限らず男性も採用されています。
確かに介護の仕事は、日常生活で行う家事や子育てなどの経験を活かしやすいため、男性よりも女性のほうがなじみやすいと考える方もいます。
ただ、求められる介護サービスの質も高くなっているため、女性では対応しにくい部分を補うことができる男性スタッフのニーズも高まっているといえるでしょう。
介護の仕事には、ホームヘルパーや介護福祉士などいろいろありますが、ホームヘルパーなどは9割以上が女性スタッフです。
女性が普段の家事の経験を活かせる仕事として紹介されることも多く、パートやアルバイトといった就業形態で働く方が多いのも女性が占めている理由と考えられます。
サービス提供責任者になると、ホームヘルパーよりは男性の比率が上がるものの、まだ1割弱程度です。
入所型の介護施設で働くスタッフの場合は、夜勤も必要となり、サービス提供にあたり力仕事も増えるため、全体の25%は男性が占めます。
介護業界の営業担当となる生活相談員や支援相談員では、4割が男性です。
介護業界で働くスタッフの多くが女性採用である理由は、サービスを提供するにあたり直接利用者と接するからでしょう。
女性のほうが雰囲気もやわらかいイメージが強く、利用者に受け入れられやすいと感じるからです。
しかし実際には利用者を抱えたり支えたりなど、力仕事も多いため男性スタッフが活躍できる場面は多々あります。
この身体接触において、女性であれば男性側からも女性側からも受け入れられやすい反面、男性の場合には性的はイメージなどが障壁となり、利用者が恥ずかしさを感じることもあるとされています。
そのため女性利用者が男性の介護士を拒むケースなどもあるため、女性のほうが多く採用されていると考えられます。
介護現場での仕事は、移乗介助や入浴介助など力を必要とする仕事も多く、女性では対応しにくい部分も少なくありません。
また、力不足で転倒してしまうと、利用者とスタッフどちらもケガを負うことになってしまいます。
ホームヘルパーなどは家事などの合間にパートで勤務する方も多いですが、正職員として入所型の施設で働くスタッフは、男性のほうが任せやすい仕事も多々あります。
女性採用だけにとらわれず、男性が活躍できる場としても採用していくことをオススメします。