介護事業者は、利用者に緊急事態が起きたとき、スタッフが適切に対処できるように「緊急時対応マニュアル」を作成しておく必要があります。
対応のフロー図・対応方法・緊急連絡先など記載し、スタッフがいざというときに慌てなくてもすむような準備をしておくべきですが、具体的にどのような内容を記載すればよいのか説明していきます。
介護事業者に作成しておくように求められる「緊急時対応マニュアル」とは、地域密着型の通所介護が通所系サービスを提供しているとき、利用者が抱ええる病気などで緊急事態が発生したときの職員の対応方法などをまとめたマニュアルです。
利用者が緊急事態に陥ったとき、介護職員が慌てて対応したものの、その対処が適切でなかったときには利用者やその家族から信用を失うことになります。
しかし事前にマニュアルを準備しておき、適切な対処を行うことで、被害や症状を最小限に抑えることができる可能性が高くなります。
落ち着いた対処が可能となるように、介護事業者は緊急時に備えたマニュアルをしっかりと整備しておくようにしましょう。
実際に「緊急時対応マニュアル」を作成するとき、利用者にサービスを提供しているときをイメージしながら、もしも緊急事態が発生したとき何をするべきか考えましょう。
利用者の身体損傷や意識レベルの確認がまず必要となり、その上で安全確保を第一に可能な範囲で応急処置を行うことが求められます。
注意するべきことはすべてを1人の介護職員が行うのではなく、さらにどれほどベテランだとしても独自判断せずに、かかりつけの医や協力医療機関などに連絡して指示を仰ぐことです。
管理者など責任者や利用者家族にも連絡することが必要ですが、この一連の流れをスムーズに行うことができるように、マニュアルにわかりやすく記載しておきましょう。
「緊急時対応マニュアル」に記載しておきたいのは、主に次のような項目です。
・落ち着いて対処するなど心構え
・可能な限り複数の介護職員で対応すること
・緊急発生時の連絡体制と連絡先
・具体的な対処方法
・家族に対する説明
・他の職員に対する報告と周知
・事業所が必要と認める事項
なお、作成したマニュアルは緊急の際にすぐに取り出し確認できるよう、わかりやすい場所に保管しておくようにしてください。