
人口減少で福祉事業者が受けるダメージとは、単なる市場の変化ではなく、事業存続を左右する生存条件の激変として捉えられます。
生産年齢人口の急減が限界点に達する中で、労働力確保と地域インフラ維持の2つに対する構造変革を求められています。
人口減少はいつか訪れる危機ではなく、今ある現実であり、適応するための設備投資や物流最適化、限られた人を大切にする職場作りが欠かせません。
そこで、人口減少で福祉事業者が受けるダメージについて、現場の労働力不足の要因となる背景を解説します。
人口減少で福祉事業者が受けるダメージとは、利用者減少と働き手消滅の2つです。
特に、地方を中心として、若年者と高齢者のどちらの人口も減少傾向にあるといえます。
以前まで、施設入所を希望する高齢者などが空き待ちで待機するケースも見られましたが、現在は定員割れが常態化している場合も少なくありません。
市場の縮小は、福祉事業者の事業存続にも大きな影響を与えているといえるでしょう。
また、労働者人口の減少で、現場の働き手が足りておらず、人材の囲い込みが経営の最優先事項になっています。
一昔前のように、求人を出せば応募がある時代は完全に終わったため、どのように人材を確保し、定着率を上げるのか検討しなければならない時代へと変わりました。
福祉事業者が行う人口減少への対応方法として、多能工化とDXによる人口減少への適応が挙げられます。
人手に頼らなくてもよい事業所経営を目指すために、以下の手法を進めるケースが多いといえます。
・多能工を育成する…調理・清掃・介助・事務などの業務の垣根を払って、少人数で現場作業を担当する多能工化を進める
・DX・支援ロボットを導入する…見守りセンサーや移乗支援ロボットなど、AIによるDX化を進めることで、夜間巡回や身体介助の負担を大幅に軽減する
福祉業界で生き残るための対策として、 経営の大規模化とネットワーク化が挙げられます。
収益悪化とコスト増への対応のために、社会福祉法人や民間企業のM&Aなどを進めるケースや、連携推進法人を通じたグループ化なども検討され始めました。
組織拡大は、事務部門の集約や採用活動の広域化につながるだけでなく、金融機関の信用力を強化できます。
現場の人手不足への対応につながる対策といえるため、人口自体が減っている状況でも生き残るために、経営の体力を確保することが必要です。