
介護福祉事業が、介護現場で起こる事件を防ぐためには、物理的に防犯対策を行い、組織的なリスクマネジメントを徹底することが必要です。
現場で働く介護職員の教育もあらためて見直し、事故を起こさない意識を高めることが欠かせません。
事故は、利用者の尊厳を傷つけ、事業所の存続を危うくする深刻な問題に発展することもあるため、発生させない危機管理体制を整備しましょう。
そこで、介護福祉事業が事件発生を防ぐ方法や、信頼を守る危機管理と経営の健全化について解説します。
介護福祉事業のうち、施設や訪問介護の現場では、利用者に対する身体的・心理的な虐待などが事件として表面化することがあります。
個人の資質の問題ではなく、組織の歪みが起こす構造的な問題と捉え、重大な事件の予兆と考える必要があります。
多くの事件は突発的に起こっているのではなく、不適切なケアが日常的に繰り返されて、その積み重ねがエスカレートして発生します。
この程度なら大丈夫と見過ごされている事象が重大な事件を起こすと認識しなければなりません。
介護福祉事業で事件が発生する要因として、 過重労働やストレスが挙げられます。
心の余裕を奪われ、疲労が蓄積された状態では、感情のコントロールを失わせてしまいます。
不適切な行為へ繋がらないように、介護職員のメンタルヘルスをケアすることも事件防止において重要です。
密室性の高い環境だからこそ、不正や虐待が隠蔽されないように、ボランティアの受け入れやICTカメラ・見守りセンサーの導入など、外部の目を意識できる環境づくりも行いましょう。
介護福祉事業の事件防止対策として、現場の異変を察知したときに、職員が迷わず声をあげられる体制が欠かせません。
内部通報窓口を設け、声をあげた職員が不利益を被らない安全性を確保することも大切です。
また、具体的な事例を元にディスカッションを行い、何が権利侵害に該当するのか常に再定義し続けましょう。
介護福祉事業で事件が起こったときには、誠実な対応と嘘偽りのない情報を公開することが大切です。
迅速に事実確認を行い、行政へ報告し、被害者やその家族へ謝罪を行います。
起こった事件は過去の不祥事で片付けるのではなく、徹底的に原因等を分析し、マニュアルやオペレーションを抜本的な改善することへ繋げてください。
二度と同じ過ちを繰り返さない体制を築くことが、社会や被害者への最大の責任の取り方といえます。