介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

介護施設でクラスターを発生させないための対応とは?

2020.07.07
分類:リスク

新型コロナウイルス感染症の影響により、介護施設でもクラスターが発生しないように外部の方との接触を遮断したり衛生面で気を使ったりなど、様々な対策がとられていることでしょう。

実際にクラスターが発生してしまえば、施設を利用する高齢者の生命にかかわると同時に、事業所存続にも大きく影響することとなってしまいます。

引き続き注意が必要ですが、もし今後、新型コロナウイルス感染が疑われる方が介護施設など社会福祉施設などで発生した場合には、どのような対応を行うべきか知っておきましょう。

新型コロナウイルス感染が疑われる方についての対応

介護施設など社会福祉施設を利用する方や職員の中で、風邪の症状や37.5 度以上の発熱が4日(高齢者や基礎疾患のある方や妊娠中の方は2日程度)以上続いている方、強いだるさや息苦しさがある方は新型コロナウイルス感染が疑われる方の対象となります。

もし新型コロナウイルス感染が疑われる方がいる場合には、協力医療機関に相談した上で次の対応を行うようにしましょう。ただし保健所の指示があった場合にはそちらの指示に従います。

情報共有・報告

新型コロナウイルス感染が疑われる方が発生したら、保健所などで設けられている「帰国者・接触者相談センター」に電話で連絡を入れて指示を受けます。そして施設長・指定権者・利用者の家族などにも報告し、施設内での情報共有を忘れず行うようにしてください。

消毒・清掃

新型コロナウイルス感染が疑われる方が利用した居室や共用スペースを、消毒・清掃します。このとき、手袋を着用して消毒用エタノールで清拭するようにしてください。

トイレのドアノブや取手などもしっかり清拭します。

濃厚接触が疑われる利用者と職員を特定

感染が疑われる方と濃厚接触したと考えられる利用者・職員を特定し、利用者については原則として個室へ移動となり、介護は担当職員を分けて対応することとなります。

感染が疑われる方へのケアの方法

部屋の換気は1~2時間ごとに5~10分間は行い、共有スペースや他室も窓を開けて換気を行いましょう。

使い捨て手袋・マスクの着用は忘れず行い、飛沫感染のリスクが高いのであればゴーグルや使い捨てエプロンなども着用するようにします。

さらにケアの開始と終了の際には、手洗いや消毒を実施してください。

体温計なども利用者専用とすることが望ましいですが、他の利用者と兼用する場合には消毒用エタノールで清拭を行った上で使用しましょう。

なお、施設長などが来訪者に対し利用者との接触制限を行うことも必要です。