介護施設を運営するにあたり、周囲を取り巻く様々なリスクに備えて保険に加入しようかと考えている経営者もいることでしょう。
その際、保険会社の営業担当者や代理店などに相談することとなるでしょうが、活躍しているのが豊富な医学的知識を持つアンダーライターなどです。
アンダーライターとは、保険申し込みに対しその引受可否を決定する存在です。引受情報の提供などを通じ、営業部門や代理店のサポートも行っています。
そもそもアンダーライティングとは、保険の契約申し込みのときに顧客から提出されることになる告知書や健康診断書をもとにして、申し込み者の入院や介護状態になるリスクなどをはかり引受可否を判断することです。
もし保険の引き受けを行う場合には、適正な保険料も査定します。
まだ介護を必要としない方なども、将来的に自分の健康状態に不安を感じていることもあるでしょう。それが患う可能性のある疾病なのか、介護状態に陥ってしまうことなのか、抱える不安はいろいろです。
そこで、アンダーライターは保険に加入したいと申し込みを行った方に対し、現在の健康状態から将来患う可能性のある疾病リスクを分析していきます。まさに未知の世界を解明する存在ともいえ、医薬系の知識がある方などはそのスキルを活かしやすい仕事といえます。
介護施設に入所している方なども、心電図を計測したことのある方は少なくありません。アンダーライターとして働いている方は、日常業務の中で心電図波形を目にすることもあります。
正確な医的査定評価を行うためには、アンダーライター自身も心電図の基本などについて理解を深めておくことが必要といえるでしょう。
他にもアンダーライティングを担うために必要とされる知識はいろいろありますが、特に医学の知識は必要といえますし、数学的なアプローチによる統計学などにも詳しいとより仕事に役立つはずです。
保険関係の専門家としてアクチュアリー(保険数理人)という資格がありますが、数理に強くなるためにもこのアクチュアリーの資格取得を目指し働いているアンダーライターもいます。
決して簡単に取得できる資格ではありませんので、資格取得に向けた勉強をするだけでも深い数理の知識を得ることができるでしょう。
このように日々様々な努力を重ね、適切な保険の引き受け保険料の査定を行うのがアンダーライターです。もしアンダーライターに保険の相談をする機会があるのなら、安心して今どのリスクを補填したいのか問い合わせてみるとよいでしょう。