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介護事業者の防災対策|介護施設で火災を発生させないための12の対策とは

2022.03.06
分類:リスク

もしも介護施設で火災が発生したとき、すぐに避難できる状況にない高齢者などは逃げ遅れて命を落としてしまう可能性もあります。

死傷者を多く出してしまった介護施設の事例として多いのは、夜間の火災発生です。

夜間は少数の職員で運営している施設が多いため、利用者の避難誘導がうまくできなかったといったことなどが理由として考えられます。

利用者の中には、自力で動くことが難しい方もいれば、認知症で危機状況を把握できない方などもいることもその背景にあるといえるでしょう。

そこで、介護施設で火災による悲劇を繰り返さないために、火災自体発生させないための12の対策について説明していきます。

介護施設で火災を防ぐために実践したい12の対策

介護施設には、消防用設備や防火管理者を改善することが義務付けられています。

これは火災が発生すれば大きな被害が出るためであり、建物の見直しと火事に対する知識を要した人を常駐させることが重要であるからといえます。

さらに火災を発生させないためには、介護現場で働く介護職員や利用者の意識を改善し、出火防止策を取ることも重要です。

具体的な出火防止策として挙げられるのは以下のとおりといえるでしょう。

・火を使用する設備(ストーブやコンロなど)の近くに燃えやすいものは置かないようにする

・ストーブを使用するときは寝室と距離を取る

・消火器・室内消火栓・三角バケツ・自動火災報知機・放送設備などの使い方や設置場所など確認しておく

・避難経路を2つ以上の別々の方向で決めておく

・廊下・階段・出入口などは避難の妨げになるものを置かない

・日頃から喫煙は所定の位置で行う

・カーペット・カーテン・寝具は防火品を使用する

・重度の利用者は1階の避難させやすい部屋に入所してもらう

・消防署が通報から現場到着までどのくらいかかるか目安として確認しておく

・厨房など火を使用する場所の点検当番を決めて定期的に点検を行う

・夜勤中の避難役割と行動手順を決めておき定期的に訓練も行う

いずれの対策も当然のことと感じるでしょうが、防火に対する心がけと実際に火災が起きたときを想定し、訓練することが必要です。

避難経路を確認しておくことと避難訓練を定期的に行うだけでも、火災が発生したときの備えとなるでしょう。

実際に火災が起きればパニックになる可能性が高く、通常の動きができず初動に遅れが出る可能性も高いため、日頃から慌てずに対処できるように訓練をすることが大切です。