介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

介護事業者が理解しておきたい介護業界でのリスクマネジメントとは

2022.03.08
分類:リスク

少子高齢化が進む日本では、介護サービスを提供する介護施設はなくてはならない場所です。

介護サービスの性質上、他業界よりも事故やトラブルなど発生しやすいため、現場で働くスタッフも日々、様々なことに注意しながら仕事を続けているといえるでしょう。

介護サービスのスタッフだけでなく、利用者にとっても事故やトラブルが起きない環境が必要であることはいうまでもありませんが、そのためにも介護事業者は介護業界の「リスクマネジメント」について理解を深めておきましょう。

介護業界のリスクマネジメントで前提となること

介護業界でのリスクマネジメントとは、介護中に起きる可能性のある事故をあらかじめ予測し、可能な限り未然に防ぐことといえます。

介護活動で起きる可能性のあるいろいろなリスクを想定しながら、そのリスクを発生させないように回避することや、リスクが発生したときの被害を最小限に抑える対策を事前に講じておく管理手法こそが介護業界でのリスクマネジメントといえるでしょう。

利用者をリスクにさらさないことや事故から守ることを前提としますが、それと同時に介護職員を守ることにも繋がります。

介護職員で分担しながら「安全対策委員会」や「リスク対策会議」などを開催するようにし、どのような方向でリスクマネジメントをしていくか統一することが必要です。

 

介護現場でリスクマネジメントとして実践するべきこと

介護現場の利用者は高齢であり、身体や認知機能が低下している方もいます。

そのため他業界よりも事故が起きやすい環境にあるためいえるため、次のような取り組みを実践していくようにしましょう。

・介護中に発生する可能性のある事故やその状況を予測する

・事故が起きないように可能な予防策を講じる

・万一事故が起きたときの適切な対応法を準備する

 

介護現場のリスクマネジメントが重要な理由

加齢とともに身体機能が低下することはやむを得ないといえますが、少しの不注意やミスが生命の危機にさらす事故につながる可能性があると留意しておくべきです。

利用者がケガを負うと治癒に時間がかかる場合も少なくないため、長期間に渡り動くことができない状態が続けば、寝たきりの状態になってしまうリスクを高めます。

筋力や体力が急速に衰えるようになり、認知症が進行する可能性もあるでしょう。

介護職員の不注意や介護施設側の過失で事故が起きたいと認められてしまうと、損害賠償責任を負うこととなり、多額の賠償金も発生します。

事業を継続できなくなる可能性もあるため、徹底したリスクマネジメントが重要です。