日本は少子高齢化が進んでいるため、介護施設の需要は以前よりも増しているといえます。
介護施設には、高齢で身体機能が低下している利用者も多くいるため、滑落や転落などの事故が起きないように注意が必要ですが、どれほど注意していても事故がおきてしまう場合もあります。
そこで、介護中の事故のうち、特に割合が高い「滑落」や「転倒」の原因とそのリスクについて説明していきます。
介護施設で起きてしまう事故には、誤飲・誤嚥・食中毒・熱中症などが挙げられますが、その中でも多く見られるのが転倒・転落・滑落による事故です。
全体の6割以上を占めるといわれており、施設での日常生活で起きてしまうことがほとんどのため、細心の注意を払いながらケアを行うことが必要となります。
転倒事故が多く発生するのは、利用者が一人でいるときではなく、付き添い介護中です。
そのため介護スタッフの利用者介助に関するスキルを向上させることが不可欠といえますが、車いすを使っているときや移乗の際にはより注意しましょう。
また、見守り中に転倒してしまうケースも多いため、他の作業をしていてもすぐにサポートできるような環境を整えてることが介護事業者に求められています。
健康な若い方が転んでケガをしてもすぐに治ることが多いですが、高齢者が転倒すると骨折してなかなか治りません。打撲や捻挫などにつながることも多く、ケガで安静状態が長引けばますます身体機能は低下し、寝たきりになってしまうリスクも高めます。
恐怖心から歩くことや外出することを避けるようになれば、人とのコミュニケーションをとる機会を失うことや、寝たきり状態から回復できなくなるリスクも高くなるでしょう。
さらに転倒・転落・滑落によりなくなってしまう方もいるため、事故を起こさないように注意してください。
施設利用者が転倒・転落・滑落などの事故を起こしてしまうと、その家族から訴訟を起こされてしまう可能性もあります。
大きな事故で施設全体の信頼を失うことになれば、利用者数が減少してしまう可能性も高くなってしまいます。
転倒リスクが高い利用者が多い施設では、転倒対策としてクッションマットなどを設置するようにしましょう。