常時介護を必要とする方が介護施設に入所するときには、適切な介助を受けることが必要となりますが、費用面などの負担も気になることでしょう。
その中でも「特別養護老人ホーム(特養)」は、介護老人福祉施設とも呼ばれ公的な介護施設であるため、費用を安く抑えることができることが特徴です。
また、要介護認定3~5の方を対象としているため、介護を必要とする状態が重くても入所しやすいと考えられます。
そこで、特別養護老人ホーム(特養)とはどのような介護施設なのか、その特徴や入居するための条件を簡単に解説していきます。「特養」とは「特別養護老人ホーム」のことであり、在宅で生活することが困難になった要介護者が入居できる公的な介護施設です。
自治体や社会福祉法人が運営しているため、民間が運営している介護施設と比べると費用を抑えることができ、対象となるのは要介護3以上の方のため中度・重度の介護を必要とする方でも安心して入所できます。
ただし入居希望者が多く、待機者が多い特養も少なくありませんが、要介護3以上など入居要件が厳しくなったことで従来よりも入所しやすくなったともいえます。
【大】特養の特徴
特養の主な特徴として、次の3つが挙げられます。
・公的施設であるため負担する費用が安い
・看取り対応も可能であるため終の棲家になりうる
・地域や施設により入所までの待機期間が長め
この中で特に注意したいのが待機期間です。
地域による差が大きく、1~2か月で入所できるケースもあれば、数年かかる地域もあるなど違いがあります。
特に都市部などは入居待機者が多く、希望してもなかなか入所できない状態です。
特養は先着順ではなく、介護施設に対する入所の必要性などで判断されることも留意しておく必要があるでしょう。
特養の入居条件は以下のとおりです。
・65歳以上で要介護3以上の高齢者
・40~64歳で特定疾病の認められた要介護3以上の方
・特例により入居することを認められた要介護1~2の方
ただし特養は看護師の24時間配置が義務付けられていないため、医療的ケアを24時間体制で必要とする方は受け入れできないケースもあります。
また、認知症の進行により他の入所中の方や介護スタッフに危害を加えるリスクがるときにも断られることがあるので、集団生活ができることも条件に含まれると考えられます。