一人暮らしの高齢者が訪問介護で生活援助を利用することになったものの、具体的にどのようなサービスなのか、どのような人が対象なのかわからず利用できない方もいることでしょう。
そこで、訪問介護の「生活援助」について、サービスとして提供してもらえることなどを解説します。
生活援助とは、家事を行うことが困難な方に対し、訪問介護のホームヘルパーが利用者宅で掃除・洗濯・調理といった日常生活に関する援助を行うことです。
自宅で行う家事をサポートしてもらえることがメリットですが、事前に作成したケアプランを基に実施されるため、ケアプランの範囲を超えたことは提供されません。
さらに同居家族がいるときには利用できないものの、家族の状況などによって利用できる場合もあります。
生活援助サービスは要介護認定を受けた方が利用できるサービスであるものの、次のようなことについてはサービスとして提供されません。
・ホームヘルパーが担当しなくても日常生活に支障のないこと
・生活援助を利用する本人以外に関すること
・医療行為にあたること
訪問介護の生活援助だけでなく、食事・入浴・排泄などの介助である身体介護も日常的に必要なときには、生活援助の一部のサービスを身体介護の一環として利用できます。
通常、生活援助のサービスとして提供されるのは次の8つです。
・掃除
・ごみ出し
・洗濯
・料理
・ベッドメイキング
・衣服整理・被服補修
・買い物
・処方薬の受け取り
それぞれどのようなサービスか説明します。
利用者宅の掃除方法を把握した後で、掃除機をかけたり水拭きしたりなど清掃作業を行います。
日常品の整理も行いますが、使用する清掃道具や洗剤など利用者宅のものとなります。
ごみ出し地域によってごみを出すスケジュールは異なり、清掃当番のある場所もあるため事前に確認しましょう。
利用者の洗濯物を洗濯した後、干したりたたんだり、クローゼットに戻すまでを一連の作業として行います。
必要によってアイロンかけも行います。
食材の買い物から料理の下ごしらえ、栄養面を考えた調理と片付けまでを行います。
利用者の寝具(シーツなど)の交換、ふとん干しなどベッドメイキングも行います。
衣類の整理・整頓や、取れたボタンの補修など行います。
必要な最低限の日用品などの買い物を代行します。
薬局などで定期的に処方される処方薬を利用者の代わりに受け取ります。