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介護予防重視となったその背景とは?提供されるサービスの種類

2023.04.21
分類:その他

日本は高齢者人口が増加することに伴って、要介護や要支援認定者数も増えることが見込まれています。

そのため介護を必要としない状態を維持するため、介護予防重視傾向にあるといえるでしょう。

従来までの介護予防事業では、低下した心身機能を訓練で回復させることがメインでしたが、回復した機能で生活維持する仕組み十分とはいえませんでした。

そのため、地域ボランティアや通い場に参加することにより、役割や趣味を持って充実した生活を送ることが介護予防になる考えに基づく事業に再編されています。

再編された介護予防事業は「介護予防・日常生活支援総合事業」として、2017年から全国の市区町村でサービス提供が始まりました。

そこで、そもそも介護予防重視となった背景とは何か、提供されるサービスの種類について解説します。

介護予防とは

 介護保険法改正で見直された1つが、予防重視型システムの確立です。

 介護保険制度で要介護認定を受ける方は年々増加傾向にあり、中でも要支援や要介護1の軽度者が大幅に増えています。

 認定者数の半数を占める割合の軽度者は、転倒・骨折・関節疾患などで少しずつ生活機能が低下していく状態にある方もいれば、その可能性が高い方が多いことが特徴です。

 そのため適切なサービスを利用し、介護レベルを重度化させない状態の維持・改善が求められるといえるでしょう。

 そこで、介護保険の基本理念といえる自立支援を重視しつつ、介護予防を推進することになったと考えられます。

   

介護予防サービスの種類

 介護予防・日常生活支援総合事業には、次の2つの事業があります。

 ・介護予防・生活支援サービス事業

・一般介護予防事業

 それぞれどのような事業か説明します。

  

介護予防・生活支援サービス事業

 介護予防・生活支援サービス事業は、要支援認定を受けた方と、基本チェックリストで生活機能低下が認められた方を対象とし、支援で自立することを目的として生活援助や移動支援などのサービスが提供するという事業です。

  

一般介護予防事業

 一般介護予防事業は、65歳以上のすべての方を対象とし、自立している高齢者が介護予防を目的に運動・趣味活動・茶話会など行う市区町村・民間企業・住民主体の通いの場としての事業です。

  

地域包括支援センターとは

 地域包括支援センターは、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える総合相談窓口です。

 予防給付の介護予防ケアマネジメントでは、要支援・要介護になることを防ぐための介護予防事業と一貫性や連続性を重視しながら市町村を責任主体として実施するとしています。

 目標設定や専門家の協力のもとで自立に資するサービスプランの作成を行い、サービス利用の効果についても定期的にチェックするなどです。