「ホスピス住宅」とは、がんや難病などを患っている方が専門的な緩和ケアを必要とする場合、入居できる住宅です。
訪問介護士・訪問看護師・訪問療法士などが常駐しているため、看護や介護のサービスをいつでも利用できるものの、施設ではなく住宅として利用できます。
そこで、自宅にいる雰囲気で緩和ケアを受けることができるホスピス住宅とはどのような住宅なのか説明していきます。
「ホスピス住宅」とは、自宅で過ごしているようなアットホームな雰囲気の中、専門的に緩和ケアを受けることができる住宅です。
自宅と病院の中間的な施設で、利用者本人やその家族が安心して看取りまでの期間を過ごせる場所といえます。
ホスピス住宅の場合、専門的な緩和ケアが提供されることで、他にはない安心した終末期を過ごすことができます。
看護師は24時間常駐しており、鎮痛剤や医療用麻薬の使用にインスリン注射、在宅人工呼吸器の管理なども可能で、病院で入院していると変わらない安心したケアを受けることができつつ自由度の高さが魅力です。
家族が宿泊できる場合もあり、ケアにも積極的に参加できます。
がんやエイズ以外に、難病・心不全・腎不全などでも対応してもらえることも安心できる理由といえるでしょう。
「有料老人ホーム」とは、老人福祉法に規定されている高齢者1人以上が入居する賃貸住宅です。
ホスピス住宅と有料老人ホームの違いは主に次の3つです。
・入居条件
・提供されるケア
・入居者の暮らし方
それぞれ説明していきます。
有料老人ホームは、要介護認定を受けていなくても入居可能なケースもあれば、65歳以上なら親子で入居可能という場合もあります。
ただ、医療ケアを必要とする場合には入居できないこともあるのに対し、ホスピス住宅は入居条件に要介護認定は必要ありません。
さらのホスピス住宅は看護師が24時間常駐しており、医療ケアにも対応可能です。
有料老人ホームの場合、すでに介護を必要とする場合や、介護が必要になる可能性がある方が対象となるため、食事や入浴の身体介護や掃除や洗濯など日常生活援助が提供されます。
ただ、看護師は24時間常駐していないため、緩和ケアなどが必要な場合の入居先は限定されるといえるでしょう。
しかしホスピス住宅なら看護師が24時間常駐しているため、様々な医療ケアを受けることができ、手厚い医療的なサポートが提供されます。
有料老人ホームは、集団生活を送りながら充実した日々を過ごすための工夫が施されており、集団によるイベントやレクリエーションなども充実しています。
ホスピス住宅もイベントやレクリエーションなどが実施される場合はあるものの、一人ひとりの時間の使い方を重視していることが特徴です。