ヤングケアラーとは、家族の介護・ケア・身の回りの世話を担う18歳未満の子供です。
子供にとっては介護を行う生活が当たり前となっており、本人はヤングケアラーの認識がないケースも少なくありません。
しかしヤングケアラー自身の学業や友人関係などに支障をきたすと考えられるため、相談窓口やカウンセリング、介護や利用のサポートなどを行うことが必要です。
そこで、子供が親の介護をするヤングケアラーについて、社会問題化している背景など説明していきます。
「ヤングケアラー」とは、介護を必要とする親などをケアする18歳未満の子供です。
本来であれば大人が担うはずのケア責任を引き受けて、家族の世話・家事・介護・感情面のサポートなどを行います。
責任や負担の重さで、学業や友人関係などに影響が出ることがあるなど、社会的にサポートが必要とされる子供です。
ヤングケアラーなのか、それとも単なる家の手伝いをしているのか、判断がつかない場合には以下に該当しないか確認しましょう。
・親の代わりに幼いきょうだいの世話をしている
・障がいや病気を持つ家族に代わって買い物・料理・掃除・洗濯などの家事をしている
・障がいや病気を持つ兄弟の世話や見守りをしている
・がん・難病・精神疾患など慢性疾患の家族の看病をしている
・アルコール・薬物・ギャンブルなど依存症問題を抱える家族対応をしている
・日本語が第一言語でない家族や障がいを持つ家族のために通訳をしている
上記に該当する場合はヤングケアラーとみなされます。
国によって公的サポートの対象とされるヤングケアラー年齢は異なりますが、たとえば英国は18歳未満、オーストラリアは25歳以下とされています。
日本は法律上定義されてはいないものの、未成年である18歳未満の子供が該当すると考えられるでしょう。
ヤングケアラーは、家庭における責任や負担がお手伝いの域を超えています。
本人の学業や友人関係などに支障をきたせば、成育や教育に悪影響を及ぼすことになるでしょう。
特に幼い頃から家族の世話や家事をしていた場合、当たり前だと感じているため支援を必要とする立場であることにも気がついていません。
に口止めされていたり話したがらなかったりするケースもあるため、周囲の大人がヤングケアラーに気がつくこと、状況把握のもとで福祉・介護・医療・教育の関係機関が連携して支援することが重要です。