訪問介護サービスでは、利用者宅の掃除も行います。
利用者の生活などに合わせた掃除方法を把握し、快適な生活を送ってもらえるサポートを行うことが必要です。
そこで、訪問介護サービスにおける掃除の範囲や注意点、できないことなどを簡単に解説します。
訪問介護サービスで行う掃除の範囲は、居室・台所・トイレ・浴室・洗面所など利用者が使う場所です。
換気・整理整頓・室温調節なども行い、掃除機の使用以外にも床拭き・モップかけ・壁掃除、古新聞や分別ゴミなどを所定の場所に出すことも行います。
訪問介護サービスで利用者宅を掃除するときには、利用者の生活習慣や考え方を理解・尊重した援助が必要です。
ヘルパーの意見など押し付けて、利用者の生活習慣を急激に変化させることは行ってはいけません。
利用者が必ずやってほしいことと、できればやってほしいことを見分けて、優先して行う配慮も必要です。
なお、訪問介護サービスで掃除を行うときの留意点は以下のとおりです。
信用・信頼関係を築く
利用者を尊重する
守秘義務を遵守する
それぞれ簡単に説明します。
利用者とヘルパーの間には、信用・信頼関係が大切になります。相手を尊重し、誠意ある行動・言道を心がけます。
利用者の生活習慣、考え方を理解して援助します。利用者の生活習慣を急に変えることは避け、ヘルパーの意見を押し付けないようにします。
また、利用者の気持ちを考え「必ずやってほしいこと」と「できればやってほしいこと」を見分けましょう。
利用者の家に入る仕事なので、プロとしての意識を高く持ち、プライバシーをしっかり守ります。
訪問介護サービスでは、掃除も要介護者が使用する部屋のみを対象としており、使っていない部屋などは対象に含まれません。
また、窓ふきや換気扇の掃除などは日常生活に必要な範囲とされないため、サービスとして提供することは不可とされています。
ヘルパーが掃除をしてあげたいと感じても、たとえば庭の落ち葉を掃くことや庭木の手入れなど、日常生活に最小限必要な掃除ではないためできません。
最小限の部分しか掃除できないことで、利用者宅が少しずつ汚れているように感じることもあるでしょう。
しかし訪問介護サービスで提供できることとできないことは法律で決められているため、不足部分は介護保険外のサービスを利用してもらうことが必要です。