体調不良とは、身体的にだるさや疲れを感じている自覚はあるのにもかかわらず、検査をしても異常がみられない状態です。
介護施設の職員に体調不良者がいた場合、何らかのウイルスなどに感染しているものの、検査ではまだ陽性が出ていないだけの恐れもあるため、すみやかに帰宅させることが必要といえます。
ただしウイルス感染の体調不良以外にも、単に仕事に対する過労やストレスが溜まっているため、元気がない状態というケースも少なくありません。
そこで、体調不良について、介護職で見られがちな原因や防ぐ方法を簡単に紹介していきます。
介護職員の体調不良の原因として、考えられるのはたとえば次のことなどです。
・自律神経の乱れ
・精神的な病
・生活習慣の悪化
それぞれ説明します。
ストレスが溜まることで自律神経がバランスを失い、その乱れによって体調不良を起こすことがあります。
全身の生理機能を調整している自動調整システムが自律神経であり、血圧・呼吸・心拍数・体温・消化など、機能を調整します。
そのため自律神経の乱れると、食欲不振・頭痛・めまい・吐き気・倦怠感・微熱・多汗・のぼせ・皮膚のかゆみ・喉の違和感・動悸息切れ・腹痛・下痢・腰痛・肩こり・手足のしびれなどの症状があらわれます。
体調不良の症状が長く続いているときは、精神疾患や更年期障害、内分泌疾患の可能性があります。
外気にあたらない空調の完備された環境で長く過ごしている場合や、昼夜逆転する生活でリズムが乱れると、自律神経が整いにくくなり体調を崩しやすくなります。
介護職は、心身への負担が大きい仕事であるため、体調不良になりやすいと言われています。
利用者の身体的な介助など、腰に負担のかかる動作も多く、体力が必要な仕事であるため疲労がたまりやすいといえます。
さらに職員や利用者との人間関係に悩まされることも少なくないことや、夜勤で生活リズムが崩れやすいことも体調不良になりやすい理由です。
現場は慢性的な人手不足であり、 業務量が多いことも体調を崩す要因といえるでしょう。
体調不良を防ぐために、体調管理に注意が必要です。
正しい姿勢を意識することや、介護の際には福祉用具を活用すること、体力づくりやストレッチをすることも必要です。
体調不良自体が大きな病気につながるわけではなくても、長期に続けば日々の生活の満足度を下げます。
原因がわからない場合も、生活を見直すことで改善することがあるため、まずは体調管理を徹底しましょう。