福祉や介護の現場では、ともに働く職員同士以外にも、利用者と円滑にコミュニケーションを取ることも必要とされています。
現場の職員同士のコミュニケーションが十分とれていないと、サービスの質低下につながることや、雰囲気も悪くなります。
また、職員と利用者のコミュニケーションが不十分な場合も、利用者が何を求めているのかくみ取ることができず、不満を与えたり不安にさせたりするため施設利用者数にも影響を及ぼす恐れがあるといえます。
そこで、福祉・介護でスムーズにコミュニケーションを取るために、種類や現場のポイントを紹介していきます。
福祉・介護におけるコミュニケーションとは、職員と利用者で言葉・表情・身振り・手振りなどを通し、考えや感情を共有して理解を深めることです。
現場のコミュニケーションの基本は、職員と利用者間で信頼関係を築くために、相手を尊重しつつ話を聞き、非言語的コミュニケーションを活用することとされています。
福祉・介護現場でのコミュニケーションは、言語コミュニケーションと非言語コミュニケーションを状況によって使い分けることが必要です。
言語コミュニケーションには、音声言語(会話)・文字言語(手紙・メール・筆談)など、言葉を介する色々なコミュニケーションを含みます。
非言語コミュニケーションは、表情・身振り・手振り・目線・しぐさ・声のトーンなど、言葉以外の手段で相手と意思疎通を図るコミュニケーションです。
福祉・介護現場でのコミュニケーションのポイントとして、以下を抑えておきましょう。
・相手の話を遮ったり否定したりしない
・目線を合わせて笑顔で相槌を打つ
・相手が聞き取りやすい声の大きさとスピードで話す
・傾聴や共感を重視し聞き手に回る
・相手に寄り添う言動を心掛ける
・時事ネタやテレビの話題などを話題にする
・言葉や感情について否定も肯定もせずありのままに受け入れる
・気持ちを理解し温かく寄り添う
・パーソナルスペースを侵さない
・丁寧な態度で利用者やその家族に礼儀正しい態度を持つ
・仕事に慣れても敬語を疎かにしない
利用者は高齢者であるため、目上の方であることを忘れず、心身機能や判断能力が低下していたとしても尊厳を守る行動が必要です。