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介護医療院とは?種類や利用条件・メリットとデメリットを解説

2025.07.19
分類:その他

介護医療院とは、要介護認定を受けた高齢者に対し、医療と介護の両方のサービスを提供するための介護保険施設です。

 2018年から、介護療養型医療施設の役割を引き継いで新設されました。

 そこで、介護医療院について、種類や利用条件、メリットとデメリットを解説します。

介護医療院とは

 介護医療院とは、要介護状態で医療ケアを必要とする方のための施設です。

 長期療養が必要な要介護者に、医療と介護の両方を提供します。

 そのため、介護職・医師・看護師・薬剤師・リハビリ専門職などが配置されています。

 日常の介助やレクリエーションの他、長期療養において必要な喀痰吸引や経管栄養、看取りやターミナルケアなどの医療ケアも提供されることが特徴です。

 なお、介護医療院で利用できるサービスは、介護保険が適用されます。

  

介護医療院の種類

 介護医療院は、利用者の病状に応じてⅠ型とⅡ型に分けられます。

 Ⅰ型の場合、比較的病状が重く急変リスクが高い方が利用するため、病院と同じく医師や看護師が配置されています。

 もう一方のⅡ型は、容体が比較的安定した方が利用するため、人員基準は介護老人保健施設と同等以上であることが特徴です。

  

 介護医療院の利用条件

 介護医療院を利用できるのは、要介護15の認定を受けた方であり、要支援12の方は利用できません。

 要介護認定は、原則、介護保険に加入する65歳以上である第1号被保険者が対象です。

 40歳〜64歳の第2号被保険者については、特定疾患が原因であれば要介護認定を受けることができます。

  

 介護医療院のメリット

 介護医療院のメリットは、医師が24時間常駐するなど、医療面での安心感が高いことです。。

 喀痰吸引や経管栄養、長期療養などのケアにも対応してもらえることはメリットとなるでしょう。

 看取りやターミナルケアも行う施設のため、最期を迎える場所を変えなくてもよいことも安心できるポイントといえます。

  

 介護医療院のデメリット

 介護医療院のデメリットは、24人部屋の多床室が多く、一人ひとりのスペースはパーテーションなどの仕切りで作られている場合があることです。

 個室の施設と異なり、利用者のプライバシーを完全に守れないことはデメリットといえます。

 また、同じ部屋の利用者の生活音などが気になり、落ち着かないと感じることもあるでしょう。

 反対に個室では孤独感を抱きやすい方などは、複数の利用者との共同部屋となることでさみしさを感じにくいといえます。