
介護福祉事業における体験とは、サービス利用を検討している本人やその家族が、施設の雰囲気や内容を肌で感じるために重要なプロセスです。
体験を提供することで、情報の非対称性を解消し、人同士の絆を構築しやすくなります。
ポジティブな体験をデザインできる介護事業所なら、数多い施設の中で選ばれ続ける存在になれるでしょう。
そこで、介護福祉事業の質を左右する多角的な体験について、種類や内容を解説します。
介護福祉事業の質を左右する多角的な体験とは、たとえば共感と理解を育むためのものです。
利用者の世話や介助など、機能的な側面が強調されやすい介護福祉事業ですが、利用者の生きがい創出にも貢献しています。
実際の現場のリアルを知ってもらうためのシミュレーションなど、多角的な体験を提供することが、施設の持続可能性を左右すると考えられます。
デイサービスや介護施設で過ごす時間が、利用者の自立支援の成功体験になることが最も望ましいといえます。
リハビリやレクリエーションを通じた小さな成功の積み重ねが、日々の活力となり、認知症の緩和や意欲向上に直結します。
また、施設内に仮想デパートやカフェなどを設置する疑似体験型ケアや、VRを使った旅行体験など、ワクワクする取り組みもQOL(生活の質)向上につながります。
利用者の家族にも、介護に関する体験をしてもらうことは大切です。
たとえば、介護事業所が開催する高齢者疑似体験では、視野を狭くするゴーグルを着用したり身体に重りをつけたりして、不自由さを体験してもらえます。
また、デイサービスなどの一日宿泊体験などは、施設と利用者の相性を確認できるため、家族にとって大きな安心感につながるでしょう。
これから介護現場で働く意欲のある求職者や学生が、実際の仕事を体験できるインターンシップなども大切です。
介護現場は深刻な人手不足に悩まされているため、求人における体験の設計で、今後の入職者獲得を大きく左右するでしょう。
きつい・汚い・危険などのイメージを覆すためにも、利用者に感謝される仕事であることを体験してもらうことが一番の近道です。
実際に採用した後のミスマッチで早期離職を防ぐ上でも、数日の就業体験は有効といえます。