
介護福祉施設における多床室型居室では、複数人が同じ部屋で生活します。
施設の収益性や利用者側の負担軽減の観点でメリットがある施設の形式といえますが、利用者のプライバシーが守られにくいなどのデメリットもあります。
しかし、個室で孤独に過ごす時間がなくなり、他の利用者との交流の機会が増えるため、さみしさを感じにくいといったよい部分も少なくありません。
そこで、介護福祉事業における多床室型居室について、仕組みや特徴を解説します。
多床室型居室とは、特別養護老人ホームなどで採用されている居室の形式で、数名が1つの部屋で過ごす相部屋の仕組みです。
カーテンやパーテーションで区切られた空間で共同生活を営み、集団ケアを基本とします。個室に比べて居住費(滞在費)が安く設定されているのが最大の仕組みです。
多床室型居室は、ユニット型個室と比べると、1日あたりの室料負担を抑えられます。
所得に応じた軽減措置なども適用されるため、毎月かかる費用総額を抑えやすいなど、経済的な負担軽減につながります。
食事・入浴・レクリエーションなどは集団ケアで進行します。
居室の空間はカーテンなどで仕切られていますが、他の利用者の生活音やにおいなどは完全に遮断できないことや、感染症対策などのゾーニングが難しいことは否めません。
多床室(相部屋)は、1つの部屋に2〜4人の利用者が同室で暮らします。
従来型の居住形態であり、費用を抑えられることが特徴ですが、プライバシーを守りにくいといえます。
対するユニット個室型は、少人数(10名以下)のグループごとに個室と共同リビングが設けられており、プライバシーが保たれ個別ケアを受けやすい反面、費用負担は重くなります。
介護施設選びにおいて、相部屋である多床室型居室での生活を選択する場合は、費用だけでなく生活の質(QOL)に関わる以下に注意しましょう。
・ストレスを感じることがある
・感染症リスクがある
・従来型と新型多床室は異なる
・部屋移動にはルールがある
他の利用者の生活音・光・においなどは完全に遮断できず、同室者との生活リズムが合わないと、大きなストレスになる恐れもあります。
インフルエンザなどの感染症が、同室内で広がりやすい環境といえます。
従来型は、昔ながらのカーテン仕切りですが、新型多床室では、家具や壁を個室のように区切っています。
同室者とトラブルが発生しても、空き状況などで別部屋へ移動できるとは限りません。