老人ホームや介護施設などに入居する場合には、医師が健康状態を記載した「健康診断書」と「診療情報提供書」などの紹介状が必要となります。
これから入居しようとする方の健康状態を示す書類ですが、入居を希望する介護施設によって必要項目や提出書類は違ってきます。
老人ホームへ入居する際の決め手となるのが健康診断書ともいえます。しかしなぜ健康診断書が必要となるのでしょう。
その理由は、入居者が生活することとなる施設側は、責任をもって入居者の健康管理や介護を行うことが必要です。そのためにも施設で生活を送ることのできる健康状態なのか確認し、感染症の有無や他の入居者の健康に影響を及ぼすことのない状態か確認することも必要だからといえます。
そして長期間入居するのではなく、短期的に滞在する形で介護施設を利用するショートステイでも、同じように健康診断書は必要となります。
介護老人保健施設や介護療養型医療施設、介護医療院などの医療系の施設でも、健康診断書や診療情報提供書などを提出することが必要です。
健康診断書とは健康状態が記された書類で、老人ホームなどの入居可否について判断されるときに用いられます。
健康保険の適用外なのですべて自費負担により作成してもらうこととなりますが、診断書に記載するための検査もすべて自費で支払うことが必要です。
診療情報提供書は一般的に紹介状と呼ばれている書類で、医師が他の病院の医師にあてて作成します。
診療の経過や服薬内容などの記載がされるものであり、医療保険の対象ですので費用負担が安くて済みます。
健康診断書の有効期間は、検査結果が有効となる期間に合わせて3か月とされています。健康診断書を作成してもらう場合にも、3か月以上前の検査結果の記載はできないので、もし期間を過ぎていれば再度検査をやり直すことが必要です。
なお、健康診断書は介護施設側が所定の書式を準備していますので、医療機関を受診した際にその書式に検査結果を記入してもらえばスムーズです。
また、複数の介護施設を平行して入居の検討を行う場合などは、必要な検査項目の結果が記載していれば他の介護施設の書式でも可能とすることもあるので、事前に確認しておくとよいでしょう。