介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

フィンランドの介護施設で利用できるサービスとは?

2020.07.21
分類:その他

しかし1975年頃からはこの介護施設で長期ケアを行う方針に揺らぎが出始めることとなり、1980年初頭には自立の促進や施設ケアの削減がはじまります。

それ以来、在宅ケアサービス、在宅介護、デイホスピタルの設備に予算が投じられるようになったようです。

1993年からは、自治体が国から補助金を自由に配分・使用できるようになったので、高齢者福祉もそれぞれの自治体の状況に応じて福祉対策を取ることができます。

福祉施設も大型施設から小型施設に移行され、通常の家庭の雰囲気を出す工夫などが行われています。

フィンランドの高齢者ケアの内容

フィンランドの高齢化率はEU諸国の中でもっとも速いスピードで進んでいるといわれています。2030年には25%が高齢者になると考えられていますので、高齢化率が今後上昇すると想定しておくことが必要となるでしょう。

フィンランドの高齢者政策は1982年の国連の勧告を基盤としつつ、高齢者が安心して幸せな日々を送ることを可能とすることです。

高齢者ができるかぎり自立して生活できるように、適していると判断できるサービスを利用して高齢生活を送ることのできる体制整備が必要です。

その実現に向けて、高齢者の経済的自立、自己決定権、社会的統合と公正さが保障されることが需要でなどです。

 

適したサービスの利用が必要に

自治体の保健・社会福祉関係者がチームとなって、本人や家族との話し合いのもと、自治体直営または自治体に委託された第3セクターが高齢者ケアを行います。

高齢者に対するケアサービスは次のような種類があり、それぞれの高齢者が複数のサービスを利用することもできます。

・ホームヘルプサービス (自宅にヘルパーが通って身体介護や家事代行を行うサービスと、サービスセンターでデイケア・配食などのサービスを受けるか決めることが可能です)

・親族介護給付(高齢者を介護する親族や、高齢者と自治体の間で契約を締結し、親族に対して介護給付が支払われる仕組みです)

・サービス付き住宅 (高齢者専用のサービスが利用できるバリアフリー住宅で、家賃をしはらって必要なサービスを利用し料金を支払うことになります)

・住宅改造補助(ニーズがあって低所得高齢者の住宅改造を行う場合に自治体が提供する補助制度です)

・施設サービス (老人ホームに入居すると所得の80%を支払うことになるもの、すべてのケアを受けることが可能です)

・訪問看護(ケアプランにもとづいて保健センターから利用者の自宅を訪問します。

・ホームケア(訪問看護とホームケアが組み合わさったサービス)

・デイホスピタル(退院後の高齢者や疾患を患っているため自宅に住んでいる高齢者に対するデイケアを病院で行うことです)

・施設ケア(保健センター病院に入院することです)