有料老人ホームに入居した高齢者の方のうち、約半数以上が80代といわれています。
高齢者にとって介護施設は、充実したセカンドライフを送る場所としても注目されているようです。
全国の有料老人ホームの半数は住宅型有料老人ホームであり、年齢を重ねたことでサポートが必要となった部分を補いながら、快適に生活するために多くの高齢者が利用しています。
老人福祉法での有料老人ホームとは、入居者(高齢者)に対して食事や入浴、洗濯、掃除、健康管理といったサービスを提供するための住まいと定義されています。
全国にある有料老人ホームの半数程度は、特定施設入居者介護の指定を受けない住宅型であり、入居している方は介護だけを目的としていません。
親を有料老人ホームに入居させている子の年齢層は40代後半から50代半ばが多数で、子が中学生や高校生、大学生である世帯です。
親の介護だけに時間やお金をかけることができない年代層であり、経済的な負担と心身への負担が重くなりがちな状況といえるでしょう。
子育ては誰かに代わってもらうことはできないけれど、親への介護のサポートはサービスとして提供されているものを利用できます。そこで、親を有料老人ホームなど安心して生活を送ってもらえる介護施設へ入居させることを検討するといった流れのようです。
従来まで、介護施設や老人ホームと耳にするとネガディブなイメージを抱きがちでした。
しかし近年では、積極的に有料老人ホームへの入居を希望し、セカンドライフを快適なものに変えようと考える高齢の方も増えています。
実際、今は介護を必要としないものの、高齢者に配慮された住宅に移り住みたいと有料老人ホームへの入居を希望する方もいます。
たとえば福祉先進国であるスウェーデンなどを見ても、リタイア後には自分で老人施設へと入居し、新たな人生を再スタートさせることが当たり前のように行われています。
スウェーデンと日本では社会保障制度が違いますが、有料老人ホームなどでセカンドライフを楽しみたいとポジティブな傾向が見られます。
ホームで生活を送りながら、趣味活動を楽しむ方もいますし、自室で塾を開き子どもたちに学びの場を提供している方もいます。
最近ではいろいろなアクティビティを提供している高級志向の施設なども増えているので、セカンドライフを充実させる場所として今後も注目されることとなるでしょう。