介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

介護施設など福祉充実にグローバリズムという考えは必要か

2020.10.17
分類:その他

近年ではグローバリズムという言葉が多用されるようになりました。グローバリズムとは地球主義という考え方のことで、国を超え地球全体を一共同体としてとらえるというものです。

地球温暖化や異常気候、サイバー空間拡大など、地球全体で抱えている問題や課題などは様々ですが、グローバルな条件の下で介護施設など福祉の充実を図るためには経済の国際競争力向上が必要です。

ヘルスプロモーションという考え方

経済における国際競争力を向上させるためには、岩盤規制の緩和や民間が自主的に活動できる余地を広げること、そして研究開発にかかる費用の拡充や技術力向上など様々な課題があがってきます。

そしてWHO(世界保健機関)が提唱した健康戦略であるヘルスプロモーションは、人々が自らの健康とその決定要因を調整し改善させることを可能とするプロセスと定義づけられています。

このヘルスプロモーションは技術だけでなく、政治・政策的な取り組みも重要であり、経済危機や格差に対し持続できる戦略を立てることが必要といえます。

グローバル化の健康に与える負の影響について、どのように考えていくのかが重要であり、地球的な規模で起きているニーズの変化やそれに対応できない保健サービスなどをどのように変えていくか考えなければならないといえるでしょう。

 

福祉領域を充実させるために不可欠なこととは

日本でも行政に対しての不満だけでなく、医療や年金、介護、子育てなど様々な不安を抱えている状況です。

グローバル化により、社会に内在している色々な格差が増長・拡大されることは、福祉領域においても疾患やケガの予防・ケア・介護・療養などの生活にも大きな格差を発生させることになると考えられます。

孤独を抱える個人が連帯してつながり、公正に結びつくことができる福祉社会が必要であり、そのためのヘルスプロモーションを探っていかなければならないといえます。

行政が自らの権限を維持しようとするかぎり、どうにもならない問題であり、経年疲労した行政システムを根っこから見直す必要があるでしょう。格差を十分に意識した政策を展開していかなければ、格差を拡大させてしまい虐待や自殺といった痛ましい結果を生むと認識しておくべきです。

時代の変化について、ヘルスプロモーションの計画・策定・実施に関係する方たちは知っておくべきであり、知らなかったではすまされない時代になっていると留意しておくべきでしょう。