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介護施設の数はどのエリアが一番多い?やはり東京がトップなのか

2020.10.29
分類:その他

2000年に介護保険法が制定されたこにより、日本には数多くの介護施設が存在するようになりました。

東京など人口が多いエリアでも、安心して生活できる介護施設は多くありますが、施設の種類によりどの都道府県に多く存在するかは変わってきます。

介護施設で多く存在するのは?

介護施設の中で最も多いのは有料老人ホームであり、次に多いのは認知症の方を入居対象としているグループホームです。

ただしグループホームは1つの施設の定員数が918名程度と規模が小さいため、数多く存在することにつながっているといえるでしょう。

そして3番目に多いのが、利用者の費用負担が安く済む公的施設である特別養護老人ホームです。

 

定員数が最も多い施設は?

施設の定員数は特別養護老人ホームがもっとも多く、介護型・住宅型・健康型の3種類の施設を合計した有料老人ホームより多いことが特徴です。

なお有料老人ホームは全室個室または2人部屋ですが、特別養護老人ホームは1つの部屋に4人が入居する多床室が多いため、施設数は有料老人ホームより少なくても定員数は多くなっています。

施設数で3番目に多いのはリハビリを専門とする介護老人保健施設です。

 

都道府県別の施設数と定員数

特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設といった介護保険施設の数と定員数について、都道府県別に見たときには、特別養護老人ホームの施設数・定員数どちらも人口が最も多い東京がトップになっています。

2番目に多いのは大阪ですが、1万人あたりの定員でみれば山形が最も多く、次いで新潟、島根と続きます。都市部は施設数や定員数など多いものの、人口割合でみれば地方のほうが充実度は高いと考えらえるでしょう。

老人保健施設もやはり定員数は東京が最も多く、施設数は大阪がトップとなっています。しかし1万人あたりの定員で見たときには、最も多いのは鳥取で、徳島、岩手という順です。地方のほうが施設に入所できる可能性は高いことを示しているといえます。

介護療養型医療施設は2023年度末で廃止されることが決定している施設であり、新たに変わる施設として介護医療院が導入されています。介護療養型医療施設の数は福岡県が最も多いですが、定員は東京が最も多いという結果になっています。

ただし1万人あたりの定員数で見たときには、高知、富山、徳島などの順で多いので、こちらも地方のほうが入所できる確率は高いと考えられます。

 

介護施設への入所希望者は今後も増える可能性が高い

2011年に制度化されたから急激に増加しているのがサービス付き高齢者向け住宅で、特別養護老人ホームも高齢者社会に対応するように年々増えています。

特別養護老人ホームは待機者の多さが以前から指摘されていましたが、その状況を改善しようと2015年に介護保険制度が改正され、入居条件を要介護1以上から要介護3以上に引き上げられています。

待機者数は10万人以上減少したものの、まだ多く待機中というかたが存在している状況のため、その他の介護施設のニーズが高くなっています。