介護施設に入居中の方の中には、テレビを観ることが楽しみという方もいることでしょう。
しかし集団生活を送る上で、共有スペースに設けられたテレビを楽しんでもらうためには、施設で決められたルールや制限を守ってもらうことが必要です。
そこで、介護施設において利用者がテレビを視聴するとき、どのような問題が起きがちなのかご説明します。
介護施設ではテレビを共有スペースに設置し、入居者がそこに集まって観る形をとっていることが一般的です。
ただ、共有スペースはあくまでも入居者が共同で使用する場所なので、観たい番組があっても主張が通るとは限りません。
入居者の中にはいつも決まった時間に同じ番組を観ることが楽しみという方もいるので、本来なら自分の部屋で誰にも邪魔されることなく、テレビをゆったり視聴したいと思うものでしょう。
チャンネル争いが起きれば、入居者同士のトラブルにつながる可能性もあるので、中には居室へのテレビの持ち込みを可能としている施設もあるようです。
しかし食事の時間はテレビを観てはいけないというルールや、居室へのテレビの持ち込みは禁止という介護施設もあります。
部屋が個室であれば他の入居者に迷惑をかけることはないでしょうし、多床室でもイヤホンなどを使えば特に問題ないはずです。
しかし居室へのテレビの持ち込みを許可してしまうと、部屋に引きこもってしまう入居者も出てくるため、できるだけ他の入居者やスタッフとのコミュニケーションを取る上でもテレビは共有スペースで観るというルールにしていると考えられます。
仮に居室へのテレビの持ち込みが可能という場合でも、テレビの購入費や設置費用、受信料などは入居者個人が負担しなければならないことがほとんどです。
事前に居室にテレビを設置できるようになっている介護施設もありますが、音量によっては他の入居者の迷惑になりますし、夜間は音が気になって眠れないという場合もあるでしょう。
そのためテレビの視聴には規制を設け、消灯時間以降はテレビを観ることができないというルールを設けている施設もあります。
介護施設によっては、最初から液晶テレビなどが設置されている場合もあります。
冷蔵庫や電子レンジなどの電化製品も備わっていて、自宅で生活することと同様の環境を提供している施設もあるので、この場合には自分だけの部屋で好きな時間にテレビをゆっくり観ることができることがメリットです。