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介護老人保健施設を運営する介護事業者である医療法人とはどのような組織?

2021.08.20
分類:その他

高齢化が進む日本では、社会の現状やニーズに合わせ高齢者に適切なサービスを提供できる施設が誕生していますが、これから介護事業者として運営を使用とするときに医療法人や社会福祉法人などの運営する施設を参考にすることもあるでしょう。

主に医療法人や社会福祉法人などが運営する施設として挙げられるのは介護老人保健施設ですが、利用者の費用負担が軽減されており、医療ケアを安心して受けることが可能であることがメリットといえます。

そこで、介護老人保健施設を運営する医療法人とはどのような組織なのか、その内容についてご説明します。

そもそも介護老人保健施設とはどのような施設?

介護老人保健施設とは、主に医療ケアやリハビリを必要とする要介護者認定を受けた方に対し、それらのサービスを提供する施設です。

ケガや病気で病院を退院したものの、すぐに自宅へ戻って生活することに不安があるときなど、中間的な役割として利用されることが多いといえます。

あくまでも自宅復帰を目的に入所する施設のため、入所できる期間も3か月程度となっています。

 

医療法人とはどのような組織?

医療法では医療法人の定義を、

「病院、医師若しくは歯科医師が常時勤務する診療所または介護老人保健施設を開設しようとする社団または財団」

としています。

社団・財団とは法人実体による区分であり、社団とは人の集まりを基盤とする法人で、財団は提供された財産を運営する法人です。

医療法人はこの社団と財団、どちらでも設立が可能となっています。

設立するときの出資者を「社員」とし、資格は社員総会(設立総会)の承認を得て取得するという流れです。

介護事業者が「医療法人」という名称をつけたくても、医療法で医療法人でない個人や法人が名称に「医療法人」を使うことはできないとしています。

 

「社団」や「財団」が省略された名称の場合もある

たとえば医療機関などの名称が、「医療法人○○会」となっており、「社団」や「財団」という表記は省略していることもあります。

しかし医療法人は「社団」または「財団」なので、省略している名称である場合には、医療法人の大多数の区分を占める社団の医療法人であると考えられます。

医療法人財団でも「財団」を省略し、「医療法人○○会」としていることもあるため、もし「社団」や「財団」が省略されている表記で気になるときにはその標記である医療法人にたずねてみるとよいでしょう。