介護を必要とする高齢者にとって、食事を取る時間は楽しみの1つです。
そのため介護現場で働くスタッフも、利用者にたいする食事介助は正しい方法で行い、食事の時間を快適で楽しいものにしてもらうことが必要となります。
高齢者の食事介助では、誤嚥や窒息など事故を起こさないように、安全な方法で行われなければなりません。
そこで、利用者が食事を楽しみに感じてもらえるような、正しい食事介助の方法について説明していきます。
食事を準備したら実際に食事を始めますが、高齢者の身体状況や性格などにより必ずしも以下の流れでは行われません。
ただ、基本的な手順を把握しておくことで応用につながるため、食事介助の基本的な方法を確認しておきましょう。
主に「食事介助」は、
①利用者に介護用エプロンをかける
②利用者の隣に座る
③食事前に水分補給をしてもらう
④水分を多く含むのから食べてもらう
⑤主食・副食・水分を交互に口にはこぶ
⑥食べているときに急かさない
⑦食事後に摂取量を確認する
⑧口腔ケアで清潔を保つ
という順番で行います。
それぞれ順を追って説明していきます。
①利用者に介護用エプロンをかける(安全な体勢を確保し介護用エプロンなどを広げてかける)
②利用者の隣に座る(利用者の横に座り、同じ目線で介助できるようにする)
③食事前に水分補給をしてもらう(食事開始前にはお茶や水などで水分補給してもらう)
④水分を多く含むのから食べてもらう(食事開始の際には汁物など水分の多いものから食べてもらう)
⑤主食・副食・水分を交互に口にはこぶ(料理の温度に注意しながら、主食・副食・水分をバランスよく交互に食べてもらうように介助する)
⑥食べているときに急かさない(前に食べていたものを飲み込んだか確認し、次の食事を口に運ぶようにする。介護者ではなく高齢者のペースに合わせる。)
⑦食事後に摂取量を確認する(食事後にはどのくらい食べたか、その量を確認してから片付けを行う)
⑧口腔ケアで清潔を保つ(口腔内の清潔を保つためにも歯磨きをする)
食事が終わった後は、満腹感ですぐにベッドの横になりたいという利用者もいるかもしれません。
しかし食べてすぐに横になってしまうと、食べたものが逆流してしまう可能性があるため、食後すぐに横になることは避けてもらうようにし、一定の時間を置くことが必要です。