介護を必要とする状態にあるものの、自宅で生活を続けている方にとっては、定期的に訪問してくれるサービスなどが便利です。
たとえば「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」であれば、利用者の居宅を日に複数回訪問し、入浴・排泄・食事など日常生活上のサービスが提供されます。
療養の支援と心身機能の維持・回復を目指すための地域密着型訪問介護サービスであり、居宅で安心して生活を続けるためにも有効活用してもらいたいサービスといえます。
要介護状態でも利用が可能であり、24時間体制で緊急対応も行うなど、通常の訪問介護と異なり定額利用できることが特徴です。
「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」では、主に次の3つのサービスが提供されます。
それぞれどのような内容か確認しておきましょう。
利用者ごとの訪問介護計画書をもとに実施する訪問介護サービスが定期巡回サービスです。
一般的な訪問介護サービスと同じサービスの利用が可能であり、入浴・食事介助など身体介護などがメインとなっています。
サービスが提供される時間は10~15分程度ですが、一日に複数回、訪問しサービスが提供されることがメリットです。
利用者の自宅に設置した「ケアコール」で、利用者がサービスを必要とするタイミングで依頼してもらうサービスを「随時対応・随時訪問サービス」といいます。
ケアコールでオペレーターに連絡すると、状況確認後に必要に応じた訪問サービスの利用が可能です。
24時間体制で連絡できるため、利用者だけでなくその家族にとっても安心できることがメリットといえます。
看護師が利用者宅に訪問し、病気や障がいに応じて看護が訪問するサービスが「訪問看護サービス」です。
医師が必要と判断したときに、健康状態の悪化防止や病状回復を目的として利用されます。
具体的には、
・健康状態観察
・病状悪化防止・回復
・療養生活の相談
・リハビリテーション
・点滴・注射など医療処置
・痛み軽減
・服薬管理
・緊急時対応
などのサービスが、主治医・ケアマネジャー・薬剤師・歯科医師との連携の上で行われます。
「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」は、要介護度1~5の認定を受けた方が利用できるサービスです。
住民票が事業所と同じ地域にあることが必要になり、他の訪問介護・看護や夜間対応サービスと併用することはできません。
一日数回、服薬やインスリン注射が必要という方や、訪問介護の利用で介護保険支給限度額を超える方、寝たきり状態で数回寝返り介助が必要な方などが利用しやすいサービスです。