介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

福祉・介護業界は深刻な人手不足で悩んでいる!その背景にあるものとは?

2020.08.31
分類:その他
近年、福祉・介護業界では人手不足が深刻化している状況であり、特に多くの介護事業所で人手が足らないことに悩みを抱えていいます。 介護施設などで人材が不足している問題として、まず挙げられている背景には少子高齢化が関係しています。 そこで、今後どのような対策が必要になるのか知るためにも、なぜ介護業界は人手が不足しているのかその要因を確認しておきましょう。

少子高齢化による人手不足

社会問題となっている高齢化については、福祉・介護業界だけでなくどの業界でも影響が及んでいる状況です。 そして高齢化が進む一方で、晩婚化や出生数減少なども進み、令和47(2065)年の日本の人口は約56万人になるといわれています。 出生率減少により、将来の生産年齢人口にも影響を与えることとなるため、高齢者は増え続けるのに対し介護業界で働く人は少なくなっていくことが予想されます。 今後さらに介護業界は人手不足が進んでしまうことは避けられないといえるでしょう。

介護施設は人材不足の状態

特に少子高齢化によってその影響が及んでいる介護施設ですが、人手が足らず十分な介護サービスが提供できない状況にあります。 しかも介護業界は高齢化が進んでいる業界とも言われていて、60歳以上の割合が2割以上というほどです。 老人が老人を介護する老々介護が社会問題として取り上げられることがありますが、一般家庭だけでなく介護施設でも同様の問題が起きているといえるでしょう。

介護施設の現場環境が人手不足に拍車をかけている?

介護施設が人手不足で悩む問題には、少子高齢化という問題を背景としているだけでなく、現場環境に問題があるケースも少なくありません。 特に介護業界は勤務時間が長く激務でありながら、それに見合う賃金が支払われていないというネガティブなイメージが先行しています。そのため若い世代や未経験の人材が介護業界へ一歩踏み出すことをしようとせず、妨げになっているといえるでしょう。 実際、介護福祉士の推定平均年収は330万円ほどですが、すべての業種の推定平均年収は440万円なのでその差を見れば一目瞭然です。介護施設独自で資格手当を設けるなど、スキルやキャリアをアップさせれば給料も上がるといった仕組みを構築させていくことも必要といえます。

人間関係も人手不足に影響することに

それに加えて介護の現場は、介護スタッフとして働く人同士との人間関係に悩まされることもあれば、利用者やその家族、他の専門業種のスタッフなどいろいろな人と関わることになり悩みは増えがちです。 円滑な関係を築くことができていればよいですが、人間関係が上手くいっていない場合には仕事に対するモチベーションが低下してしまいます。 円滑に仕事を進めることができるように、人同士のつながりにおいて良好な関係を保つことができる環境を整備することも重要なポイントとなるでしょう。