建設業は、将来的なニーズも高いといわれている反面、人材不足に悩まされているなど解決しなければならない問題も多いといえます。
今後、良い方向へと向かうためにも、ITやAIなどを導入し、就労環境など改善させていくことが必要です。
そこで、建設業の基礎知識として、業界の現状や解決するべき問題を簡単に紹介していきます。
建設業界は、建物を作る建築だけでなく、土地や水路の工事など土木工事まで包括的に施工します。
建築は建設と違って建築物の施工を行い、土木工事まで行いません。
建築と土木のどちらも行うのが建設業といえますが、現状として以下の問題を抱えています。
人手不足の深刻化
長時間労働の常態化
働き方改革に伴うDX化
それぞれ説明します。
建設業界は深刻な人手不足が続いており、仕事を受注しても施工を担当する人材が足らないといった状況です。
施工依頼は多くても、工事する人材がいなければ工事は進みません。
建設業界は、3K(きつい・汚い・危険)のイメージが強く、若い世代には敬遠されがちです。
担い手の確保や育成に向けて、適切な賃金水準を確保することや福利厚生の充実、処遇改善などが必要といえます。
安心して長く働き続けることのできる労働環境を保つことで、若い世代の入職者を増やすことにつながるでしょう。
2024年4月1日から建設業にも適用された時間外労働の上限規制により、特別条項付の36協定を結んでも、時間外労働は年720時間以内・月単位では時間外労働と休日労働の合計が100時間未満までとされます。
災害時における復旧及び復興の事業を除おいては、時間外労働の上限規制が原則通り適用されると留意しておきましょう。
建設業界では、働き方改革を進めていくことが求められているため、DX化なども推奨されています。
DX化とは、ビジネス環境の変化に対応するため、データやデジタル技術を活用してビジネスモデルを変革することです。
建設業におけるDX化とは、人材不足を補う上で求められる生産性向上を目的とした仕組みです。
AIやディープラーニングなどのデジタル技術を活用し、人手不足や技術継承などの課題を解決していきます。
アシストスーツと呼ばれるウェアラブル端末や、VRなどの技術の導入なども検討されますが、いずれにしても設備投資に費用がかかることや、デジタル技術に対応できる人材が不在などの理由で実現できていないケースも少なくありません。