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建設業の整理整頓の基本

 建設業の整理整頓は、5Sの原則に基づいて行われます。

 JISでは、職場の管理の前提となる整理・整頓・清掃・清潔・しつけを、日本語ローマ字表記にして頭文字をとったものを「5S」としています。

建設業における5Sとは

 建設業における5Sとは、以下の考え方のことです。

 ・整理（必要なものと不要なものを分け、不要なものを片付ける）

・整頓（必要なものをすぐ使えるように、決められた場所に準備しておく）

・清掃（必要なものに不着した異物を除去する）

・清潔（整理・整頓・清掃が繰り返し、汚れのない状態を維持する）

・しつけ（決めたことを守る）

 ５S活動は、具体的な行動の３Sと、意識・方針の２つのレベルで考えます。

 3S活動によって具体的な行動を徹底し、職場の意識・考え方・風土を変えることへ繋げます。

 現場の5Sを見れば、企業や事業者の生産性や信頼性がわかるともいわれています。

 5S活動導入の進め方

 建設現場を安全で効率的に働くことのできる職場にするため、5S活動を導入し進めることが必要です。

 ただし、5S活動の効果や目的を理解しないまま取り組んでも効果は薄れるため、どのようなメリットがあるのか理解しておきましょう。

 5S活動を導入するメリットとして、以下が挙げられます。

 ・事故を未然に防げる

・業務効率が向上する

・コストを削減できる

・品質・サービスが向上する

・会社の評価が上がる

・ストレスを緩和できる

 なお、5S活動は以下の手順で進めます。

 ・目的を明確化する

・業務を洗い出す

・ルールやマニュアルを作成する

・継続化・習慣化する

 建設現場が働きやすい環境となるように、5S活動を定着させ習慣化しましょう。

 現場の整理整頓においては、たとえば工具や資材の管理方法を見直すことや、標準化オペレーションに基づいたシステム化を行うことが必要です。

 また、置き場を従業員全員で共有し、一覧表を張り出すことや看板を付けたりするなどの工夫も求められます。

 単に物を並べるだけでではなく、現場全体を安全に、効率的に運営するための基盤になると理解しておきましょう。