
建設工事業の利益率は、原材料不足や資材減少が関係します。
原材料や資材を調達できなくなると、工期を大きく左右するため、深刻な経営課題へと発展します。
世界的な情勢不安定や脱炭素化に向けた供給構造の変化で、木材・鉄鋼・半導体などの資材確保が困難です。
そこで、工事の着工遅延や現場停滞に直結する問題といえる資材減少について、供給不足が起こる背景と必要な対策を解説します。
建設工事業では、必要な資材不足で、確保が難しいケースもめずらしくありません。
現在、資材の調達が困難になっている背景として、以下が挙げられます。
・政情不安や物流停滞による原材料の輸入制限で、グローバルな供給網が混乱する
・脱炭素・環境規制で市場の流通量が減少し、生産量が抑制される
・特殊金属や半導体などの需要集中で、調達競争に後れを取る
建設工事業では、建設工事現場で使用する資材が減少することで、工期が長期化して完成物の引き渡しも遅延します。
資材減少は、具体的に建設工事業に以下の影響を与えます。
・工期長期化と引き渡し遅延(構造材や設備機器が届かないため次の工程へ進めない)
・資材価格高騰による経営圧迫(供給量減少に伴う市場価格の跳ね上がりで予算を大幅超過)
・見積もり提示不、能と受注難(価格と納期の見通しが立たないために工事提案ができない)
建設工事現場で使用する資材不足へ対応するために、以下のとおり、選定段階から柔軟なアプローチを取り入れるケースも増えています。
・オルタナティブ建材などの代替材料を積極採用する(外国産木材から国産材、特定金属から樹脂製建材へ切り替えるなど)
・リサイクル・再生資材を現場で活用する(解体現場廃材・再生砕石・建材を再利用するなど)
・標準化・規格品を安定して調達する(市場流通量の多い定番規格品をベースに設計するなど)
建設工事業が資材減少に振り回されないために、ITやデータを駆使した管理体制へ転換する動きも進んでいます。
たとえば、3次元モデルによる設計で必要な資材量を確定し、早期発注するなどです。
また、サプライヤーと在庫状況を共有できれば、クラウド上で商社や建材メーカーの在庫をリアルタイム監視し、不足の兆候を常時知れます。