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建設工事業者にも関係するインフレとは?デフレとの違い

2020.09.15
分類:経営

モノの物価が上がることインフレーション(インフレ)といいますが、値段が上がれば工事を行う業者も材料代などが高騰してしまうなど、ネガディブにとらえがちです。

それならデフレ―ション(デフレ)のほうが、物価が持続的に下落していて安く仕入れも可能となり、得するのでは?と感じるかもしれませんがそうではありません。

そこで、インフレやデフレによりどのように生活などが変化するのか知っておきましょう。

インフレとデフレの違いとそれぞれの特徴

インフレでモノの値段が上がり続けるということは、言い換えればお金の価値が低下し続けることを示しています。

100円で購入できていた商品が200円に上がった場合、お金は2倍必要になり価値は2分の1になったと考えられます。

日本でインフレが進むと、円の価値が下がり円安になる可能性が大きくなり、輸出業や外国からの観光客を迎え入れる点ではメリットが高まります。

その反対に輸入品は値段が高騰し、海外旅行はコストがかかり行きにくくなるでしょう。

そして需要が供給を上回るとモノの値段が上がり、企業収益も向上します。賃金も上がりやすくなるので、消費も活発になるので金利も上昇しやすくなります。

そこでインフレの場合には金利が上がり、デフレのときには金利を下げる金融政策もとられるようになります。

 

インフレ対策として考えられることとは

インフレになったときを想定し、お金を価値のある別の資産に振り分けることなどが対策として挙げられます。

価値のある資産として挙げられるのは、たとえばインフレの際に企業活動が活発化し上昇する株価を見込んで株式に替えておくのも方法といえます。

そして円でお金を保有するのではなく、ドルなど外貨、金やプラチナなど貴金属に替えることも方法といえるでしょう。

不動産などで保有することを検討する方もいるため、建設業者にとってインフレばかりがデメリットとは言えないと考えられます。

 

インフレとデフレのどちらが良い悪いというわけではない

インフレもデフレもいつ始まりいつまで続き、そしていつ終わるのか誰にも分かりません。デフレであれば低金利でお金が借りることができるといったメリットはあるものの、収入が増えない状態では将来を見越し投資を行うことはできず、お金をできるだけ使わないようにする傾向も強まります。

景気も好転しないままでは、仕事の受注も増えなくなってしまいますので、インフレがネガディブな状況といえないだけでなく、デフレがよい状況ともいえないと考えておきましょう。