建物の建設の中でも、マンションを建築するときには何から始めればよいのでしょう。
集合住宅の中でも建物の規模が大きいため、建築にかかる費用や予算をどのように立てればよいかわからないという場合もあるかもしれません。
そこで、マンションの建築でかかる費用にはどのようなものがあるのかご説明します。
マンションを建築するときには、建物を建築するための建築工事費、そして諸費用が必要になります。建築工事費は本体工事費と付帯工事費に分けることができますが、それぞれの内容は次のとおりです。
建築工事費のうち、本体工事費として必要なのは基礎・柱・梁・屋根などの躯体部分、内外装の仕上げ・サッシ・設備といった建物構成部分の工事にかかる費用です。
また、本体工事に付随する工事にかかる費用は付帯工事費として発生します。たとえば敷地内に給排水の配管や電気の配線を引き込む工事や、杭打ちや敷地造成といった建物以外で必要な工事の費用です。
建築工事費とは別で発生する諸費用として必要なのは、税金・登記費用などです。住宅ローンを利用する場合には、ローンに関連する費用もかかります。
マンションを建築する場合、本体工事費が全体の7割を占めることとなり、付帯工事費2割、諸費用1割という内訳です。
建築費用は坪単価を目安として計算するため、たとえば仮に1億5千万円の予算で鉄筋コンクリート造のマンションを建てる場合、諸費用が1千500万円、坪単価100万円とすると次坪数であればマンションを建築できるという計算になります。
(1億5千万円-1千500万円)/100万円=135坪
マンションを建築するときには、多くの場合アパートローンなど融資を受けて資金を準備することとなるでしょう。
そのため事前に事業計画書を作成することが必要となります。
また、マンションを建築する土地の条件も把握しておくようにしてください。
自己資金としてどのくらいの金額であれば準備できるか、ローンを利用するときにはどのくらいの家賃収入を見込み、いつ頃までに完済したいかなど資金計画も立てておくことが必要となります。
坪単価を参考とした建築費で、利回りを計算しておくことも必要です。
表面利回りは、
表面利回り=年間家賃収入÷建築費×100(%)
で計算できます。
表面利回りは満室を想定した利回りのため、空室が発生した場合や年間の諸経費などは加味されていませんが、10%以上なら収益物件としては好ましい割合といえます。